現在の日本では動物愛護法がメジャーになり、以前と比べて、動物を捨てる人が少なくなりました。ですが、野良猫が完全にいなくなったわけではありませんよね。
それに、親猫を飼っていて子供を産んだ時に多くて飼えなくなった人が子猫を捨ててしまうこともまだまだ現状では多くあります。
もし、あなたが子猫を拾ったらどうしますか?目の前に、親猫のいない子猫が現れたり、捨てられていたら小さな命は保護してあげてください。そんな時に知っておきたい対処法についてお話していきますね。
目次
子猫を拾った時にするべき事
暖かくしてあげる
子猫は寒さに弱く、冬などの場合は低体温症を起こしやすいので注意が必要です。体温が下がってしまうと、子猫の体力も弱ってしまいます。
まずは、子猫を拾ったら、暖めてあげましょう。段ボールなどの中に、バスタオルや毛布を入れてあげるだけでも寒さを防ぐことができます。
冬の場合は、湯たんぽがあれば尚良いのですが、無ければ空のペットボトルにお湯を入れタオルに包み、簡易湯たんぽを作ってあげるといいですね!カイロは温度調節が上手く効かないので、様子を見ながら使ってあげましょう。
動物病院へ行く
子猫の保温ができたら、動物病院へ連れて行きましょう。動物病院に行き、子猫を拾ったことを告げ、本当に野良猫なのか確認をしてもらいましょう。これは、マイクロチップの有無で確認ができます。
マイクロチップが装着されていれば、飼い主さんの情報を専用の機械で読み取り、調べることができるようになっているのです。マイクロチップの有無の確認が終わったら、寄生虫の検査のため、検便をしてもらいましょう。
寄生虫がお腹にいると栄養失調や下痢を起こしやすいので、必要であればお薬をもらうことをおすすめします。健康状態の確認が終わったら、次は感染症の確認です。
野良猫は猫エイズを始め、猫白血病や猫風邪などの感染症を起こしていることが多いのです。小さな命を守るためにも、しっかり検査をしてもらいましょう。
迷子の届け出が出ていないか保健所や最寄りの警察署で確認
マイクロチップが装着されていない猫は、未だ多いですね。マイクロチップが装着されていなくても、もしかすると子猫には飼い主さんがいるのかもしれません。
迷い猫の届け出が出ていないか保健所や警察署で確認しましょう。この時に飼い主さんが見つかれば、連絡を取ってもらえます。子猫にとって安心できるおうちが見つかればいいですね!
餌を与える
飼い主さんが見つからなかった場合や、連絡が取れない時などは、拾ったあなたが子猫のお母さんの代わりです。子猫が頻繁に鳴くようならお腹を空かせているかもしれません。
動物病院で体重を調べてもらっていると思いますので、子猫が400g未満の場合はまだ離乳していない時期です。
この場合は、猫用のミルクを人肌程度の温度で与えてあげてください。この時、人間が飲む牛乳は絶対に与えないで下さい!猫用のミルクと、牛乳は成分の違いがあり、猫が牛乳を飲むとお腹を壊し、下痢をしてしまいます。
必ず猫用のミルクを与えてくださいね!子猫の体重が400g以上の場合は、離乳が完了していると思われます。この場合は、パッケージに「総合栄養食」と書かれている固形フードやレトルトフードを与えてあげましょう。
子猫にミルクを与える方法は、『子猫にミルクを飲ませる方法!飲まない時の対処法も!』の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
トイレのお手伝い
お腹がいっぱいになったら、次はトイレのお手伝いをしてあげましょう。子猫の中には、まだ自分で排泄ができない子猫もいます。特に離乳前の子猫はトイレを自分ですることができません。母猫が側にいる時は、子猫のお尻を舐めることで排泄を促してあげているのです。
飼い主さんは、ティッシュやコットン、要らないタオルなどをぬるま湯につけ、軽く絞ったものでお尻を優しく拭いて刺激を与えてあげてくださいね。
この時に、猫用のトイレが無い方は、段ボールに大き目のゴミ袋を被せ、新聞紙などを細かく裂いて即席のトイレを作ってあげましょう。また犬などを飼っている方はトイレシーツがあると思いますので、トイレシーツの上で排泄をさせるようにしましょう。
子猫を拾った場合は上記のことが主な対処方法になります。小さな子猫は可愛らしいですよね!そこで注意したいのが、子猫を構いすぎないと言うことです。
子猫は初めての場所で緊張していることもありますし、落ち着いて見えるようで実は興奮状態になっていることもあります。
構いすぎると子猫にとっては、ストレスになり、時には命さえも脅かしてしまいます。なので、暖かく見守ってあげることが大切です!静かな場所で落ち着ける空間を作ってあげてくださいね。では、次におうちにはもう犬や猫を飼っている方の場合の対処法をご紹介します。
子猫を保護した時にまずしてあげたいことを、『生まれたての子猫を保護したらスグにしてあげたい正しい対処法』の記事でも詳しく紹介しています。
先住猫や犬が家にいる場合
子猫を拾ったけれど、おうちには先住猫や犬がいる場合、どうしたらいいのか困ってしまいますよね!突然会わせてしまうと、子猫もビックリするだろうし、先住猫も犬もビックリしてしまうでしょう。
その他にも注意したいことが沢山ありますね!それでは、どのように対処したらいいかご紹介します。
先住猫、犬とは隔離が基本
まず、先住猫や犬と、拾った子猫は隔離しましょう。どうして隔離するのか、下記の理由が挙げられます。
- 猫エイズをはじめとする感染症の蔓延を防ぐ
- ノミ、ダニの媒介を防ぐ
- 先住猫や犬のテリトリーを守る
猫エイズは人間や犬には感染しませんが、猫同士であれば感染します。猫エイズの検査は病院でしてもらったと思いますが、正しい検査結果は感染後1ヶ月後にならないとわかりません。
また、他の猫風邪などは潜伏期間が2週間ほどあります。潜伏期間を過ぎるまでは子猫の健康状態を観察し、先住猫とは隔離しましょう。先住犬がいる場合は、ノミ、ダニなどの蔓延を防ぐために、駆除薬の効果が表れるまでは隔離が必要です。
隔離することは、先住猫や犬のテリトリーを守ってあげるためにも大切なことです。ある日突然現れた子猫を、先住猫や犬は受け入れられなく攻撃的になることもありますし、ストレスに感じてしまうこともあります。
拾った子猫も、先住猫や犬も、お互いがストレスを感じないように守るために隔離することは必要なのです。
先住猫や犬の気持ちのフォローをしてあげる
猫や犬は、人間よりも鼻や耳が良いですよね。どんなに別の部屋に子猫を隔離していても、先住猫や犬は、ニオイや音で気付いていることが多いです。
飼い主さんが子猫の世話に忙しいあまり、先住猫や犬を構ってあげられなくなるとヤキモチを焼いてイタズラしたり、ストレスが溜まってしまいます。
多頭飼いの場合でも、後から来た猫や犬より、先住猫や犬を大切にしてあげないと犬猫社会の序列が崩れ、喧嘩が増えたり、縄張り争いをしたりしてしまいます。
子猫を保護している間も同じと思っていいでしょう。ですので、いつも以上に声をかけてあげたり、スキンシップを取ってあげることが大切です。
家に複数の猫や犬を飼うと先住猫はすごく嫌がる場合があります。そんな時の気をつけたいことを、『猫の多頭飼いで気をつけること!崩壊を防ぎ仲良く過ごす為に…』の記事で詳しく紹介しています。
里親募集も1つの方法
先住猫や犬がいる場合、これ以上の猫を飼えるかどうか、しっかり考えてみましょう。生き物が1匹増えるということは、生活も大きく変わってきます。もちろん、病院代などの費用も掛かります。
また、マンションや賃貸住宅であれば、飼える頭数が決められているところもあります。飼えないと思った場合は、無理をせず里親さんを探してあげることが大切です。里親募集はネットでも行えますし、動物ボランティア団体に相談することもできます。
動物病院によっては、相談すると張り紙をさせてくれるところもあります。また友人に相談したり、SNSで拡散してもらうのも1つの手でしょう。
ですが、里親を募集しても、すぐに新しい飼い主さんが現れることはありません。その間は、責任をもって面倒を見てあげてくださいね。
飼い主さんの探し方について、『迷い猫を保護した時の対処法を解説!飼い主さんの見つけ方』の記事で更に詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
捨て猫を見る機会は減りましたが、飼い猫が外で出産した、少し目を離した隙に出て行ってしまい見つからない、など思いがけない迷い猫はまだまだ多いですね。今回は子猫を拾った際のご紹介でしたが、これは愛猫がいなくなった時にも大切なことが挙げられています。
マイクロチップは万が一のことがあった場合に、やはり頼りになるものです。我が家の愛猫も完全室内飼いですが、マイクロチップは装着しています。
子猫の場合は、生後4週~装着が可能です。子猫の迷い猫、捨て猫は、体力が少ないのでタイムリミットがあり命に関わることが多いです。
そうならないようにも、飼い主さんが責任を取って面倒を見てあげて欲しいというのが本音です。そして、この記事を見てくれている、子猫を拾ってくれた方。小さな命を助けてくれて本当にありがとうございます。
ここに紹介したことが力になってくれると嬉しく思います。子猫との生活はきっと大変だと思いますが、応援しています!