人懐っこく近寄ってきた迷い猫を保護した場合、その後どうすればいいのか困ってしまったことはありませんか?とりあえず飼い主さんを探さなくてはいけませんが、どうやって行えばいいのか、経験したことがなければ分かりませんよね。
そこで今回は、迷い猫を保護した時には何をすべきかを紹介していきます。
迷い猫を保護したまでは良いけど、この先どう行動すれば良いのか迷っている方、保護を考えている猫がいる方へこの先どのようにすれば良いのかを詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
迷い猫を保護した時の対処法
首輪をチェック
迷い猫を保護したら、まずは首輪の有無をチェックしましょう。外へのお出掛けを自由にさせている猫の飼い主さんは、多くの割合で猫に首輪を付けています。
もしも首輪をしていましたら、一度外して首輪に飼い主さんの連絡先が記載されていないか確認してください。
最近では雨などで濡れても大丈夫なように、迷子札がポケット式になっている物もありますので、首輪をよく調べてみましょう。連絡先の記載があれば、飼い主さんに連絡をして保護をしていることを伝えてください。
警察や動物愛護センターに連絡する
首輪が無く飼い主さんの検討が付かない場合には、最寄りの警察と管轄の動物愛護センターに連絡をいれましょう。警察への連絡ですが、保護した場所が県境や市境に近い場合には、境界を挟む両方の警察へ連絡をしてください。
猫の行動範囲は通常広くても半径500m程といわれていますが、何か突発的なことが起きて遠くまで来てしまい、その結果迷子になってしまった可能性も考えられます。
警察では迷い猫の情報を共有してない場合が多いので、念の為複数の警察へ連絡しておくほうがいいでしょう。
また、迷い猫は動物ではありますが、警察では拾得物として扱われ、飼い猫ということは所有者がいるということになりますので、他人の所有物を拾った届け出をする義務が生じます。
管轄の動物愛護センターについては、連絡先が分からない場合には役所に聞いてみてください。
警察や動物愛護センターに連絡をする際には、猫の特徴や保護した時の状況や場所などを詳しく聞かれますので、電話口で戸惑わないようにメモに書いて用意しておくといいでしょう。
一部の行政機関では、マイクロチップリーダーを設置しているところもあります。届け出た警察や保護センターにマイクロチップリーダーがある場合には、直接猫を連れていってマイクロチップが埋め込まれていないか調べてもらってください。
マイクロチップが埋め込まれていれば、リーダーで読み込むことにより飼い主さんの情報が分かりますので、すぐに連絡を取ってもらえます。
保護は自宅で
迷い猫は、可能な限り自宅で保護をしてください。警察や動物愛護センターに届け出をすると、一時的に預かることは可能かどうかを尋ねられます。
これに不可能との返事をすると、遺失物として行政側が引き取りにくる方向で話が進んでしまうでしょう。
行政に猫を渡してしまうと、数日経っても飼い主さんが現れない場合には、規定に基づき3日~5日後には殺処分されてしまう恐れがあります。
飼い猫だと判断できる明確な物があれば、遺失物として扱われ多少は保護される日数も長くはなるかもしれませんが、それでも長期間の保護はしてくれないのが通常です。
そのため、行政に引き渡すことはせずに、飼い主さんが見付かるまで自宅で保護をしてあげてください。もしもペット飼育禁止のお住まいの場合には、預かってくれる方を探すか、一時保護をしたい旨を大家さんや管理会社に相談してみてください。
動物病院へ連れて行く
既に自宅で猫や他のペットを飼育している場合には、それらのペットと接触をさせる前に動物病院で一度診察してもらうことをおすすめします。
迷い猫は、どのような環境で育ったのか、迷っている間どのような状況だったのか分からず、もしかしたら感染症などを患っているかもしれません。
診察料金は自腹になってしまいますが、自宅で保護をするためには猫の健康状態を確認しておく必要があります。
貼り紙をする
地味な方法ではありますが、猫の写真入りの貼り紙は意外と効果があります。
動物病院やトリミングサロン、スーパーなどでもお願いをすると掲示してくれるところはたくさんあります。貼り紙をする範囲は、猫を保護した場所から半径300m程の範囲まで広げると、飼い主さんが見付かる可能性も高くなります。
もし、保護した猫が子猫だった場合の対処法は、『生まれたての子猫を保護したらスグにしてあげたい正しい対処法』の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
迷い猫の見分け方
首輪や毛並みの様子
野良猫と迷い猫の区別は難しいですが、首輪を付けていれば迷い猫と判断してもよいでしょう。首輪を付けていなくても、毛並みが綺麗で手入れをされている様子でしたら迷い猫の可能性は高いです。
手を差し伸べてみる
迷い猫か判断が付きにくい時には、しゃがんで目線を低くし、猫にそっと手を差し伸べてみてください。飼い猫であれば人に慣れていますので、すぐに走って逃げることはせず様子を伺いながら近寄ってくることがあります。
迷い猫の飼い主がどうしても見つからない場合の対処法
迷い猫の所有権
いつまでも飼い主さんが見付からない場合、そのまま自分で飼うのであればいいのですが、そうもいかない場合には、新しい飼い主さんを見付けてあげなくてはならなくなります。
そこで気になるのが、里親が見付かった後に飼い主さんが現れてしまったら、という点です。
迷い猫は遺失物ですので、警察に届け出をした後3ヶ月で所有権が拾い主に移ります。ただし、猫の場合には通常は2週間~1ヶ月以内に所有権が移ることが多いです。
これは猫が生き物であるということと、保護をしてくれる人の負担を軽減するために許されていることとなります。
この日数には明確な決まりは現在ないので、保護をする申し出をする時に警察の方とその点について相談をするといいでしょう。
ほとんどの警察では、規定の3ヶ月がくる前に書類の作成をしてくれます。新しい飼い主さんを探しを始める前には、必ず警察に話をして書類の作成をしてもらいましょう。
里親探しをする
新しい飼い主さんを見付ける方法を3つ紹介します。早く里親さんを見付けるためにも、いくつかの方法を並行して実行していくほうがいいでしょう。
また、里親探しを開始する時には、以前掲示した迷い猫の貼り紙は全て回収するようにしてください。
保護団体に依頼する
全国には動物保護センターから動物を引き取り、新しい飼い主さんを探す活動をしている保護団体がたくさんあります。
最初に迷い猫の届け出をした動物保護センターや役所でも所在を教えてくれますので、そちらに連絡をして事情を説明し、里親探しの手助けをして欲しい旨を伝えてください。
場合によっては、里親が見付かるまで施設で預かってくれるかもしれません。
里親探しサイトを利用する
ネット上で里親探しをしているサイトを利用する方法です。
無料で掲載できるものが多いですが、予防接種必須や健康診断の実施など掲載条件が付いている場合もあります。
きちんとした飼い主さんを見付けるためには、ある程度のルールが決まっているサイトの方がおすすめです。
貼り紙をする
飼い主さんを探す時に出したような貼り紙を、今度は里親募集に変更して同じように掲示します。動物病院などでも掲示してくれることもありますので、お願いしてみてください。
里親が見付かった時
新しい飼い主さんが見付かった時には、譲渡をする前に迷い猫だということと、万が一譲渡をした後に迷い猫の飼い主さんが名乗り出てきた場合、連絡がいく可能性も含めてきちんと説明をしておいてください。
万が一迷い猫の飼い主さんが現れてトラブルに発展しそうな場合には、当事者同士だけで話をするのではなく、届け出をした警察へ連絡をして立ち合ってもらうようにお願いしましょう。
迷い猫や捨てられてしまった猫を保健所等の行政に預けてしまうと、数日後に殺処分されてしまう可能性が高いです。その現状を、『猫の殺処分の現状とは。生き物を飼っていなくても一人ひとりに知ってほしいこと』の記事で詳しく書いていますので、ぜひ目を通していただければ嬉しいです。
まとめ
迷い猫を保護した時に対処法について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。猫を保護した時には警察への届け出は義務となりますので、忘れずに行うようにしてください。
もしも自宅で保護するのがどうしても難しい場合には、保護団体などに連絡をしてお願いをしてみましょう。
動物病院でも、ボランティア施設などを教えてくれるかもしれません。くれぐれも動物保護センターなどに引き渡さないようにお願いします。