猫の保護活動の意義や猫の譲渡の条件が厳しいこれだけの理由

猫 保護活動

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今は全国のあちこちで、猫の保護活動をしている方がいるのをご存知でしょうか。保護団体に所属して活動している方や、仕事の合間にボランティアとしてお手伝いに参加している方など形態は様々です。

今回は、何故自分の時間を削ってまで猫の保護活動をしているのか、その保護活動の知ってもらいたい内容や、保護団体から猫を譲渡してもらう時の条件の厳しさなどについて紹介していきますので、ぜひこれらの活動を知っていただくきっかけになればと思います。

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猫の保護活動の意義

地域猫とは

最近はメディアでも地域猫が取り上げられるようになってきましたので、意味までは分からなくても、地域猫という言葉自体を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。

元々は野良猫として生活していた猫たちが、その地域の住民の方や登録ボランティアさんたちの協力によって、管理されながら飼われている猫のことを地域猫と呼びます。

野良猫は自由気ままに暮らしているようにも見えますが、夏の暑さや冬の寒さに耐えているだけでなく、食事も満足に取れず飢えに苦しむこともあるのです。

病気にかかってそのまま息絶えてしまうこともあるでしょう。飼い猫の平均寿命が13年~15年と長寿化している現在でも、野良猫の平均寿命は3年~5年といわれているのは、それだけ過酷な生活を送っているということです。

そのような環境のなかで産まれた子猫が生き延びる確率は大変低く、時には人の手によって動物保護センターに持ち込まれ、殺処分されてしまうこともあるでしょう。

このような不幸な猫をこれ以上増やさないためにtr655、餌を与え体調の変化を確認するだけでなく、不妊や去勢の手術も行っています。

TNR活動

地域猫活動のなかで、最も重要な位置付けにあるのがTNR活動です。

  • T=Trap(捕獲)
  • N=Neuter(不妊・去勢手術)
  • R=Returm(元の場所に戻す)

不妊・去勢手術を実施していくことで、子猫が産まれる数は確実に減っていくだけでなく、発情に伴うメス猫のストレスや、メスを奪い合うオス猫の喧嘩もなくなります。

その結果、地域ボランティアさんに見守られながら、穏やかに過ごしていくことができるようになるのです。

野良猫はいらない

世の中には、地域ボランティアをしながら猫を見守る猫好きな人もいますが、当然猫が嫌いな人もいます。

地域猫活動をするに辺り、猫嫌いな人たちから反対が出ないのか不思議に思われる方もいるのではないでしょうか。その辺について、説明していきたいと思います。

猫好きな人

  • お腹をすかせているのが可哀想
  • 餌をあげたいけど近所迷惑になってしまう
  • 1年中外で過ごすなんて可哀想

猫好きな人のなかには、できれば自分が飼ってあげたいと思っている方も少なくはないでしょう。

ただ、なかなかそうもいかない場合もあるため、ボランティアとして少しでも猫の助けになればと活動をされています。可哀想な野良猫はいなくなればいいと思っている方も多いはずです。

猫嫌いな人

  • 家の庭や花壇におしっこやウンチをされる
  • 発情の時の鳴き声がうるさい
  • 餌をあげる人のマナーが悪く、食べ残しの餌で地域が汚れる

野良猫によって迷惑をこうむっている人は意外と多いです。そうなると、当然野良猫はいなくなればいいと思われている方も多くなります。

共通の意見

猫好きな方も猫嫌いな方も、双方とも野良猫がいなくなればいいという考えは一致しているのが分かると思います。地域猫活動のTNRを実施していくことで、いずれは野良猫がいなくなることは想像できるでしょう。

その時がくるまで、猫嫌いな人にもこの地域猫活動を見守ってもらうためにいくつかルールがあります。

  • 不妊去勢手術をする
  • 餌やりは場所と時間を決める(置き餌はしない)
  • 地域猫用のトイレを設置する(掃除は当番を決めてこまめに実施)

猫の好き嫌いは別として、野良猫がいなくなればいいという同じ思いの元に、お互いが譲り合いながら理解を持っていくことで地域猫活動はなりたっています。

殺処分ゼロ活動

今では多くの自治体が、動物の殺処分ゼロ運動を掲げています。その甲斐もあって、年間殺処分される動物の数は年々減ってきてはいますが、残念ながらまだゼロではありません。

特に子猫は、生後2ヶ月程度になるまでは人のこまめな世話がどうしても必要になりますので、保護センターに持ち込まれた場合には、早ければその日のうちに殺処分されてしまうでしょう。

子猫を保護した時の対処法については、『生まれたての子猫を保護したらスグにしてあげたい正しい対処法』の記事で詳しく紹介しています。

ペットショップにて高値で売られていく子猫がいる一方で、産まれて間もなく人の手によって処分されてしまう子猫もいます。同じ命でありながら、これは大変悲しく残念なことです。

このような不条理を失くすために、保護センターに持ち込まれた動物を引き取り新しい飼い主さんを探す活動をしている保護団体が全国にはいくつも存在します。

先に書いたように、子猫は自分できちんと餌を食べられるようになるまでは、大変手間がかかりますので、保護団体のスタッフだけでは世話をしきれない場合もあり、それをフォローする預かりミルクボランティアもたくさん活躍しています。

1匹の猫を救う為に多くの人が自分の時間を割いて、新しい飼い主さんが見付かるまで大切に育てています。世の中にはまだたくさんの野良猫がいて、地域猫活動が実施しにくい地域もあるようです。

それでも、1つの命を救うためのこれらの活動を地道に続けていけば、いずれは不幸な子猫や過酷な生活を強いられる野良猫もいなくなるのではないでしょうか。

地域ではなく、迷い猫を保護した場合の対処法については、『迷い猫を保護した時の対処法を解説!飼い主さんの見つけ方』の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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猫の保護団体から猫を譲渡する時の条件が厳しい理由

一般的な譲渡条件

保護団体から猫を譲り受ける時には、いくつかの譲渡条件をクリアしなければいけません。この条件は保護団体によって多少違ってくるのですが、かなり厳しいものも多くあります。

飼育するに辺り家族の同意がある

これは当然のことです。猫は家族の一員となるのですから、家族全員が猫を飼うことに同意していなければ、飼育をしていくうえでトラブルが発生しかねません。

完全室内飼い

外の世界は車や自転車などの危険がある他、ウイルス性の病気に感染したり迷子になったりすることもあります。室内であれば危険はないということではありませんが、なるべく安全な環境で飼育することが条件となります。

未就学児のいる家庭は原則NG

小さなお子さんの有無は原則ということで、話し合いによって決まることが多いです。

小さなお子さんがいると、どうしてもペットは二の次になってしまうことや、お子さんが猫の扱いを上手にできずに怪我などのトラブルが発生し、返される事例が起こっていることから条件にあげられています。

住まいが賃貸の場合はNG

賃貸の場合、そこがペット可の物件でもNGとしている団体は多いです。これは、いずれ引越すような事情になった時に、引越し先では猫を飼育できないので返します、という事例があるからだといわれています。

ご高齢の方は、万が一の時に代わりに飼育してくれる人を指定

年齢による条件も一般的です。いくら大切に飼ってくれそうな方でも、ご高齢ですと体調不良などが原因で飼育不可能になる可能性は高くなります。

そのため、万が一の時に代わりに飼育してくれる人を決めておく必要があると考えられています。

独身・独居NG

この条件もよくあげられます。独身や独居の方は、仕事などで家を留守にする時間が長いことがネックになっているのうです。

また、いずれ結婚などをして生活環境が大きく変わる時に、飼育を継続できるのかという心配もありこれが条件に挙げられています。

これらはよく出される譲渡条件となり、全ての保護団体がこれらの条件をあげている訳ではありません。譲渡条件がもっと少ない団体もありますし、その逆にもっと厳しい条件を掲げているところもあります。

条件が厳しい理由

猫の保護活動をしている方たちは、猫を譲渡する時には今度こそ最期まで幸せに過ごして欲しいという強い願いを持っています。それを第一に考えると、どうしても条件がたくさん出てきてしまうのでしょう。

実際に保護活動をしている方に話を聞くと、当初はどこの団体も今と比べると譲渡条件は緩かったのですが、譲渡頭数が増えるに連れて譲渡後のトラブルも発生するようになり、それをどうにか事前に防ぐために、条件が徐々に増えていきました。

保護団体側も無駄に厳しくしている訳ではなく、1つ1つの条件に必ずそれなりの理由がありますので、条件をクリアしていない場合でも、話し合いのうえで問題なく託せる方であれば、喜んで譲渡の運びとなります。

猫を始めとするペットは、可愛いという理由で飼いたい気持ちが湧く事も多いですが、今後一生育てていくことを考えると飼育費用などをまずは知っておいた方が良いでしょう。

猫の生涯かかる費用について、『飼う前に!猫を飼うとかかる費用まとめ【生涯にかかる費用】』の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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まとめ

猫の保護活動の内容や、その思いを紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。猫を里親で引き取ろうと考えている方が、保護団体の引き取り条件が厳しくて断念せざるを得なかった事も多数報告されています。

この条件の厳しさについて賛否両論あるものの、トラブルが多く起こるので当分はこの条件は継続されていく団体は多いでしょう。

今も多くいる野良猫たちが、飼い猫と同じように幸せな最期を迎えられることと、保護されて新しい生活をはじめる猫が、最期まで幸せに暮らしていけることを願わずにはいられません。

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