新しく犬を迎えようと思っているのだけど、今の犬と仲良くできるか、心配に思われている飼い主さんは多いと思いのではないでしょうか。
犬の多頭飼いをスタートさせるには、飼い主さんのちょっとした気遣いや、犬同士を対面させる時の方法さえ間違わなければ、ほとんどの場合犬同士は仲良くなってくれます。
しかし、初めての顔合わせの時や接し方を間違ってしまう飼い主さんは多いのが現状です。
そこで、犬同士を初めて対面させる時の方法や、先住犬に対して気を付けて欲しいことをまとめてみましたので、これから子犬を迎え入れる予定の飼い主さんは、是非参考にしてください。
目次
先住犬と新しい子犬を仲良くさせることは可能!
先住犬の性格をよく理解しよう
犬は基本的には群れで生活をする生き物ですから、新しく加わる仲間は割とすんなり受け入れる傾向にあります。ただし、人と同じように犬にも性格があります。
社交的で、初めて会う犬や人ともすぐに馴染めるタイプの犬もいれば、飼い主さん以外の人に馴染むのには時間もかかり、他の犬と一緒に遊べるようになるのも時間がかかってしまう犬もいるでしょう。
新しく子犬を迎える時には、先住犬の性格をよく理解したうえで対応してあげるようにしてください。
いきなり直接対面はさせない
例えば、先住犬は普段リビングや居間でのんびり過ごしているとします。
子犬もおそらくそこで過ごすようになると思いますが、家に迎え入れた途端に放し飼いにして自由にさせたり、先住犬の目の前に連れて行って「よろしくね」などと言いながら顔を近づけたりする行為はやめましょう。
先住犬からすると、そこは自分と飼い主さんの大事なテリトリーなので、いきなりそこへ知らない犬が飼い主さんに抱かれて連れてこられ、目の前に差し出されたらパニックになってしいます。
最悪の場合、驚きのあまり子犬に噛みついてしまうこともあるかもしれません。
犬には犬なりのペースやルールがあります。早く仲良くして欲しいという、飼い主さんの気持ちを押し付けるような行動は避けるようにしてください。
子犬はまずケージへ
子犬は好奇心旺盛で、怖い物知らずなことが多いですよね。子犬の出現に先住犬が戸惑っていたとしても、お構いなしに先住犬にじゃれていってしまう可能性が高いでしょう。
そこで先住犬が子犬に対して嫌なイメージを持ってしまうと、その後なかなか馴染めなくなってしまうかもしれません。犬も第一印象が大切ということです。
そこで、犬同士の初対面のおすすめの方法を紹介しますので、参考にしてみてください。
- 先住犬が普段くつろいでいる場所とは別の部屋に、子犬用のケージを用意する
- 子犬を連れてきたら、先住犬に気が付かれないようにケージの中に入れておく
- 先住犬をその部屋に連れて行く(ケージの近くまで連れて行く必要はありません)
- 先住犬の好きなように子犬を観察させてあげる
最初のうちは少し遠くから様子を伺うだけかもしれませんが、次第に周辺をうろついて匂いを嗅いだりするようになります。
先住犬と子犬がケージ越しに匂いを嗅ぎ合ったり、鼻と鼻をくっつけ合ったりするような仕草を見せ始めたら、次の段階にすすみましょう。
子犬をケージから出す
先住犬をケージの近くに誘ってから、子犬をケージから出してみます。既に匂いの確認もし、存在も認識しているので危険はないと思いますが、一応2匹の様子を近くで確認するようにしましょう。
ここでのポイントは、先住犬が子犬のお尻の匂いを嗅ぎ、子犬がそれに素直に従っているかです。これができていて、更に子犬が先住犬にお腹を見せるような仕草をしていれば、対面はほぼ成功と言えます。
子犬は強引にじゃれていくことがありますので、先住犬も時には威嚇のような行動をすることがあるかもしれません。でも、対面の方法が成功していれば、先住犬は余程のことをされない限り、攻撃をすることはおそらくないでしょう。
初めての触れ合いが済んでも、そのまま一緒に長時間過ごさせることはまだ早いです。
先住犬のペースには先住犬のペースがありますので、しばらく遊ばせたら子犬はケージに戻します。この対面の時間を徐々に長くしていくようにすれば、1週間程で先住犬は子犬をすっかり受け入れるようになるでしょう。
先住犬がいる時に注意しておきたいこと
何事も先住犬が優先
新しく子犬がくると、色々と手もかかりますのでついそちらを優先してしまいがちですが、ご飯をあげる順番や、おやつをあげる順番、遊んであげる順番、名前を呼ぶ順番ですら先住犬を必ず優先してください。
人間の場合ですと、下の子を優先することが多いかもしれませんが、犬の世界では小さいからといって優先させる必要はありません。
いくら子犬の存在を受け入れたからといっても、今まで独占していた飼い主さんの愛情を奪われるのではないかという不安を先住犬はきっと持っているはずです。
その不安から精神的にストレスを溜めることがないように、何事も先住犬を優先してあげることが大切になります。
ただし、優先すべきは常に先住犬ではありますが、かける愛情は必ず均等にしてください。先住犬の気持ちも大切ではありますが、子犬とも信頼関係を築いていかなければいけない大切な時期です。
先住犬を気遣うあまり、子犬をないがしろにしないようにしましょう。
ケージは別々で
ケージは犬にとって、安心できる大切なテリトリーです。先住犬のケージが広くて、子犬が一緒に入るには十分な大きさであったとしても、ケージは別々に用意してあげてください。
いくら子犬の存在を受け入れたからといって、同じケージに常に一緒だとストレスを溜めてしまうかもしれません。
まだまだやんちゃ盛りの子犬とは離れて、時にはゆっくり過ごしたいことも犬にはあります。先住犬が1匹でゆっくり過ごせる場所はそのままにしておいてあげてください。
喧嘩は見守る
段々と仲良くなっていっても、時には喧嘩をすることもあるかもしれません。お互いの力関係を確立するためには多少の喧嘩も必要なことですし、犬同士のコミュニケーションでもあります。
本気で歯を剥き出しにして怪我をする程の様子でなければ、飼い主さんは仲裁に入らず見守るようにしましょう。きちんと決着を付けさせる方が、その後の犬同士の関係性もうまくいきます。
犬の体格差も考慮
子犬が成犬になった時と、既に成犬の先住犬の体格差があまりにも違い過ぎると、思わぬ事故を起こすこともあります。
ただし、体格差のある犬同士を飼うことが難しい訳ではなく、同じ位の大きさの犬を複数飼うよりも、飼い主さんの気遣いが少し多めに必要になると言うことです。
体格差のある犬を飼う場合には、先住犬が小型犬で新しく迎え入れる犬は大型犬というパターンが、上手くいくことが多いと言われています。
これは犬の性格にもよりますので、必ずしもこの通りとはいきませんが、そのような例が多いということだけ、覚えておいてください。
先住犬のしつけをしっかりと完了してから
新しく子犬を迎え入れる時には、先住犬のトイレや無駄吠えなどの基本的なしつけが完了しているか確認しましょう。子犬は先住犬の行動をよく見ています。
先住犬のしつけがきちんと完了していれば、それを真似ようとしますので覚えるのも早いですし、先住犬が自然と教えてくれるようにもなります。
その逆で、先住犬がトイレは決まった場所でできないし、やたらに吠えまくるような状況だと、後からきた子犬もそれを真似るようになってしまうことが多いです。
それでは飼い主さんにかかる負担が増えるだけで、ストレスも抱えてしまうようになります。そのため、新しく犬を迎え入れるようであれば、まずは先住犬のしつけをきちんと完了しておくことが大切です。
また、犬の多頭飼いで注意したいことは他にもたくさんあります。詳しくは、『トラブル続出!?犬の多頭飼いで注意しておきたいこと』の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。
まとめ
先住犬が居る場合の、子犬を迎え入れる時の注意点を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?先住犬と子犬を仲良くさせるには、まずは先住犬の気持ちやペースを大切にすることが大切です。
他の犬との触れ合いに慣れていないような犬は、子犬に慣れるまでは少し時間がかかるかもしれませんが、飼い主さんが適切な対応をしてゆっくり慣らしていってあげれば、いずれは仲良くなってくれますので焦らずに見守ってあげてください。