注意して!子犬の寄生虫予防から治療方法まで解説!

子犬 寄生虫

 

寄生虫と聞いたら、あまり気持ちの良いものではないかもしれませんが、動物の世界ではまだまだ寄生虫の問題は日常茶飯事で、避けて通れないテーマです。

動物病院では、大学や大学院の研究室で保存されている萎びた標本以上に、生々しい成虫や卵を発見します。

例えば、犬を譲って貰う際に糞便検査は必須とも言えますが、これは、多くの消化管の中に住んでいる寄生虫の卵が、便と一緒に排泄されるからです。

一回の検査で検出されないこともありますから、定期的な検査も必要です。寄生虫は消化管内だけではありません。皮膚に寄生したり、皮膚の中に寄生したりするものもあります。

成犬では重症にならなくても、子犬は抵抗力が非常に弱い為、寄生虫感染でも重症になりやすく、早急に治療を必要とします。

ここでは、子犬を含めた犬の寄生虫に関して解説していきますので、ぜひ犬を飼っている方は参考にしてみてください。

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子犬の時に気をつけたい寄生虫と予防方法

子犬を迎え入れる場合には、いくつかのパターンがあると思います。

保護センターから譲って貰う、ブリーダーから直接譲って貰う、知り合いから譲って貰う、などで、どういった環境で飼育されていたのかはわかりやすいと思います。

ほとんどの飼育環境は衛生的に問題ないと思いますが、寄生虫は、目に見えない間に感染している可能性がある為、迎え入れる際には必ず最終チェックの糞便検査や皮膚検査を必要とします。

特に、自宅に既に先住動物がいる場合、お子さんがいる場合、お年寄りがいる場合などは、病原体を持ち込まないように細心の注意を払わなければいけません。

検査で陰性であっても、念の為の知識として、どんな寄生虫が犬に感染するのか、どういった症状が起こるのか、そういったことを知っておくことは、今後の予防に繋がります。

以下に紹介する代表的な寄生虫を是非参考にして下さい。

内部寄生虫

原虫類の種類

原虫は単細胞生物で非常に小さい為、顕微鏡でしか見ることができません。

原虫の多くは、感染している動物の糞便に感染源を排泄して、糞便と同じ空間に置いてあるお水やご飯皿、体を舐める、などから感染してしまいます。

特に子犬や成犬で問題になるものは、以下の 6つです。

  • コクシジウム
  • ジアルジア
  • トリコモナス
  • クリプトスポルジウム
  • トキソプラズマ
  • バベシア

これらの寄生虫について、一体どんな寄生虫なのか簡単に一つ一つ解説していきましょう。

コクシジウム

コクシジウムという原虫は小さな楕円に近い目玉のような形をしており、子犬の下痢で最も注目される原虫と言えるでしょう。

感染している犬の便に排泄されたオーシスト(原虫類の形態の一つ)が口に入ることで感染が成立し、小腸の細胞に寄生します。

人間には影響がありませんが、飼育する際には、基本的に他の犬に感染しないように手洗いは必須です。

抵抗力の弱い成犬や子犬は、感染すると下痢、血便、嘔吐、食欲不振、などが見られ、結果的に脱水状態に陥って衰弱してしまいます。

ジアルジア

ジアルジアは鞭毛を持って動く原虫で、顕微鏡で見ただけでは犬のジアルジアと人間のジアルジアは区別がつかず、ジアルジアで汚染された水などを飲んだことによって人間にも感染リスクがあると言われています。

犬は主に、感染している犬の便に排泄されたシスト(原虫類の形態の一つ)が口に入ることで感染します。

胃や小腸の粘膜に寄生し、場合によってはあまり症状が出ない犬もいますが、急性の下痢や粘膜便、色の薄い便、食欲不振、下痢が長引いた場合には体重減少、十二指腸に大量に寄生した場合には嘔吐が出ることもあります。

下痢をしている便よりも、固形で一見普通の便にシストが排泄されている為、正常便も取り扱いには注意しなければなりません。

トリコモナス

洋梨のような形をして動き回るトリコモナスは、猫で多い感染症ですが、犬でも感染することがあり、特に腸トリコモナスが多いとされています(猫とは異なる)。

感染経路は感染した動物の便に排泄された虫体(トロフォゾイト)を口から摂取したことによります。

成犬では症状が出ないことが多く、抵抗力の低い子犬の場合には、大腸に寄生して下痢、粘膜便、血便、などを引き起こしますが、嘔吐や体重減少はあまり見られません。

クリプトスポルジウム

クリプトスポルジウムという原虫は沢山の種類が存在していますが、犬や人間はどの種類にも感染する可能性があります。オーシストが感染動物の便に排泄されて、それを水や食物などと一緒に口にすることで感染します。

症状があまりない場合が多いですが、抵抗力の弱い成犬と子犬は、下痢をしたり、食欲不振、体重減少、などに陥ります。子犬は新しい環境によるストレスなどで、症状が出やすいと考えられます。

トキソプラズマ

猫が終宿主(寄生虫の成虫がオスとメスによる有性生殖を行える宿主)のトキソプラズマですが、犬や人間、全ての哺乳類や鳥類が感染する可能性があります。

人間や成犬の場合の感染経路は、感染している猫の便から排泄されるオーシストを偶然口にする、生肉などに感染しているオーシストを口にする、などで、殆どの場合は無症状です。

子犬の場合には、母親の胎盤やミルクから感染することもあり、早期に死亡したり、感染した場所によって様々な症状(発熱、食欲不振、嘔吐、下痢、目ヤニ、黄疸、肺炎、麻痺、など。)が出る可能性があります。

バベシア

赤血球に寄生するバベシアは、マダニに吸血された際に感染することがあります。この原虫は、東日本より西日本方面での感染率が高くなっており、犬が旅行で移動する際には十分な注意が必要です。

人間には感染しませんが、赤血球に寄生した原虫は、赤血球内で増殖して、赤血球を壊して行き、貧血が起こります。

他に発熱、食欲不振、血尿、などが見られ、特に抵抗力の弱い子犬は重篤な貧血に陥りやすいです。一度感染すると完全に駆虫することは難しく、症状が無い状態でも感染は続いている状態になります。

線虫類

線虫は先程紹介した原虫類と違って、とても大きく、糞線虫を覗く殆どの成虫は顕微鏡で覗く必要はありませんが、糞便検査では虫卵を顕微鏡で探すことになります。

線虫は線のように長い虫で、特に子犬や成犬で問題になるものは、以下の6つです。

  • 犬回虫
  • 犬小回虫
  • 犬鞭虫
  • 犬鈎虫
  • 糞線虫
  • 犬糸状虫(フィラリア)
犬回虫

犬回虫は、長いもので18センチぐらいになる細いひものような虫で、小腸に寄生して、犬の消化した食物から栄養をもらっています。

免疫力が低下した人間も、”幼虫移行症”と言って、口から感染力のある卵を摂取して感染が成立し、成虫になれずに体の中を移動して脳や目に障害を与えることがあります。

子犬は主に、感染している母親の体にいる幼虫が胎盤を経由して感染したり、生まれてからミルクを介して感染します。

便に排泄された卵が成熟して感染力を持つと、それを口にして感染することもあります。

症状は、成犬も子犬も大量に寄生していなければあまり症状がありません。

大量感染すると、栄養失調状態に陥り、下痢、腹痛、嘔吐、食欲不振、体重減少、子犬は特に大量観戦でお腹がパンパンに膨らんだ状態がわかりやすくなる、などが見られます。

ネズミが感染力のある卵を摂取して体の中で幼虫になると、犬はその幼虫を宿したネズミを食べることで感染することもあり得ます。

犬小回虫

犬回虫より小さめの犬小回虫は小腸に寄生して、犬の消化した食物から栄養を貰います。感染している犬の便の中に虫卵を排泄し、成熟した虫卵を口から摂取すると、感染が成立します。人間には問題ありません。

成犬も子犬も犬回虫同様に少量の感染では症状があまり現れず、大量に感染して下痢や嘔吐、食欲不振、体重減少、お腹が膨れる、といった特徴が見られます。

ネズミが幼虫を持っている可能性があるので、犬が食べるようなことが無いように注意が必要です。

犬鞭虫

犬鞭虫は4〜7センチ程度の長さで、先が細く、後ろが太い、という鞭のような姿をしていることからこの名前がついています。人間は、稀に感染した犬の便に排泄された虫卵から感染することがあります。

犬の感染経路も同様で、成虫は盲腸や大腸の壁に頭を突っ込んで血液を吸い、成犬では症状があまりわからない可能性がありますが、抵抗力の落ちた成犬や子犬は、感染すると下痢や粘血便、食欲不振、体重減少、などの症状が見られます。

この虫が感染してから便に虫卵が排泄するまでに3か月近く時間が必要な為、生後3ヶ月以内の子犬では感染がわかりません。

犬鉤虫

犬鉤虫は非常に小さく1センチ程度の長さで、小腸の壁に鉤を引っ掛けて吸血します。人間は皮膚から幼虫が入り込んで感染する可能性があります。

子犬の場合は、胎盤を介した感染と母親のミルクから感染、或いは、幼虫が皮膚から入る、口から入る、などのパターンで感染が成立します。

成犬も皮膚と口から幼虫が入ることで感染します。血便、体重減少、などが主な症状ですが、特に子犬は大量感染してしまうと、貧血を起こして亡くなることもあります。

子犬の時期はパルボウイルス感染症なども下痢などの似た症状を起こす為、診断には注意が必要です。皮膚から観戦して皮膚炎を起こすこともあります。

糞線虫

糞線虫は顕微鏡で見なければわからない程、とても小さな虫で小腸に寄生しますが、便に排泄された姿を顕微鏡で覗くとミミズのように動いているのがわかります。人間にも皮膚から幼虫が入る可能性があります。

犬の感染経路は、口や皮膚から感染幼虫が入ることで成立します。

成犬の場合はあまり症状が出ないことが多く、子犬の場合は下痢、粘血便、食欲不振、肺に虫体が入り込み咳が出る、など見られ、大量感染している場合には衰弱して亡くなってしまうこともあります。

犬糸状虫

”犬のフィラリア”でよく知られている犬糸状虫は、”素麺みたい”と表現されていますが、心臓に続く太い血管(肺動脈)や心臓の右側(主に右心室)に寄生して、感染すると非常に死亡率の高い寄生虫です。

予防すれば確実に防げる寄生虫ですが、予防が進んでいない流行地では沢山の犬が亡くなっています。蚊に感染している感染幼虫を、蚊に刺された時に体に入れられてしまうことで感染します。

人間も感染しますが、成虫にはならず、幼虫移行症の可能性があります。

成犬では、蚊に刺されてから約半年で成虫が心臓に寄生しますが、咳が出たり、心臓の負担がかかる結果、腹水が溜まったり、重篤な場合には血色素尿と言って、茶褐色の尿になったり、突然倒れたりすることがあります。

この時点では、フィラリア成虫は心臓の部屋を仕切る弁に絡まって、ベナケバ症候群(Vena Cava Syndrome 大静脈症候群)を起こしており、早急に虫を摘出しなければ犬は亡くなってしまいます。

子犬の場合は、生まれてすぐに感染しても、生後半年以降にならないと成虫は存在しない為、検査は半年を過ぎてから行う必要があります。感染している場合は、成犬と同じ症状が出ます。

条虫類

条虫も、線虫と同じように目で見える大きなものが殆どで、”サナダムシ”と呼ばれており、虫体は片節という節を持っているのが特徴です。特に子犬や成犬で問題になるものは、以下の2つです。

  • 瓜実条虫
  • マンソン裂頭条虫
瓜実条虫

瓜実条虫は、棊子麺のようだと表現されますが、長い物は60センチ程度になります。小腸粘膜に頭を潜らせて、犬の食べた食物から栄養を貰いながら寄生しています。

ノミがこの幼虫に感染しており、そのノミを口から摂取したことで感染が成立します。

人間も万が一、この感染ノミを口にすれば感染する可能性があります。幼虫が体に入ると、約3週間で長い”片節”を持った成虫になって、便とともに片節を排泄します。

その中には卵が入っており、通常、飼い主さんはこの片節(米粒状)が動いてお尻周りに付着してるのに気づいて病院を訪れます。

成犬では症状はあまり見られない為、感染に気付きにくいことが考えられますが、片節が肛門周囲に付着していたりすることで、ムズムズ痒がってお尻を舐めたりするなどの症状が見られます。

抵抗力が弱った成犬や子犬では、下痢や食欲不振、体重減少などが問題になります。

マンソン裂頭条虫

小腸に寄生するマンソン裂頭条虫は、幼虫が感染しているカエルやヘビを食べることで感染が成立します。人間がこれらを生で食べると感染するので、注意しなければなりません。

成犬も子犬も、多数寄生して下痢や食欲不振、体重減少などが見られます。少数の成虫が寄生している場合には、健康な成犬はあまり症状が出ない為、気づかれにくいです。

外部寄生虫

皮膚や皮膚の中に寄生する虫を外部寄生虫と言います。

生まれて間もない子犬は、病気に対する抵抗力がない為、常に環境を清潔にしてあることが基本ですから、これらの寄生虫が簡単に寄生することがないと思いがちですが、毎日、しっかりと皮膚の状態をチェックする必要があります。

特に子犬や成犬で問題になるものは、以下の5つです。

  • ノミ
  • マダニ
  • ニキビダニ
  • 耳ダニ
  • 疥癬

ノミ

ノミは気温13℃以上で活発化し、成虫が吸血して、人間も犬同様に痒みが出ます。

ノミの問題はこの痒みだけではなく、ノミに噛まれたことで、その後ノミアレルギーを発症することと、ノミから感染する瓜実条虫の問題がある点です。

成犬も子犬も、予防薬を使っていない場合には、外に出たらうつるだでなく、家の中でも気温が13℃以上の場合にはうつる可能性があることを意識しましょう。

犬のノミ・ダニ対策については、『犬のノミ・ダニ対策!ノミを見つけた時の対策と予防方法!』の記事で詳しく解説していますので、ぜひ合わせて参考にしてみてください。

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マダニ

マダニは、散歩で草むらに入り込む、などをすると感染する可能性があります。春と秋に活発化すると言われていますが、一年中の予防が推奨されています。

マダニに刺されたことにより、痒みが出たり、マダニの体に寄生しているバベシアという原虫に感染して貧血を起こす二次被害も考えられます。

子犬の場合は、特に体が小さいので大量感染をすると、食欲不振や貧血から来る虚脱などが起こります。

マダニに複数回刺されることにより、マダニアレルギーを発症して痒みを伴う皮膚炎を起こすこともあります。

ニキビダニ

ニキビダニは、毛包虫、アカラス、などの別名がありますが、名前の通り、毛包の中に住む小さなダニの仲間で、顕微鏡で見ないとわからない大きさです。

人間にうつることはありません。生まれたばかりの子犬は、感染している母親からうつると言われています。

健康な犬に、少数のニキビダニが感染していることがありますが、特に問題を起こしません。

抵抗力の低い子犬や、免疫が関係する病気などにかかっている成犬の場合には、非常に多くのニキビダニが感染して、赤み、痒み、脱毛、などを伴った皮膚炎を起こします。大抵、目や口の周り、四肢末端に症状が出やすいです。

耳ダニ

耳ダニは耳の中に住む小さなミミヒゼンダニが正体で、肉眼でも目を凝らして見れば、動いている小さな黒い物体がわかります。

人間にも感染する可能性があり、痒みが激しく、感染した犬は首を振ってしきりに耳を掻き毟り、外耳炎の原因にもなります。

子犬は感染している母親と直接接触してうつったり、ペットショップなどの子犬が沢山集まるところで感染が広がることが多いです。首を振って黒い乾いた耳垢が飛び散るので、その耳垢から感染することもあります。

放置すると、内耳(耳のずっと奥)まで炎症が広がり、平衡感覚を司る部位にダメージが起きて、首を傾けた状態になったり、同じ方向にぐるぐる回ってしまうようなこともあります。

疥癬

非常に痒みが出る疥癬は、ヒゼンダニという小さなダニが原因で、皮膚に穴を掘って寄生しています。人間にもうつる可能性がある為、感染している子犬を扱う時には注意が必要です。

子犬は、ペットショップなどの子犬が集まる場所で、既に感染している犬と接触したり、同じタオルを使ったりしたことで感染することが多いです。

全身に脱毛や、かさぶた、丘疹(ブツブツ)ができたりします。耳の縁に付着した垢のような塊を顕微鏡で覗くと、沢山のダニが見られます。

子犬に寄生した寄生虫の治療方法

子犬の寄生虫の治療は基本的には成犬と大差がありませんが、生後間も無くである場合は、使える薬剤が限られてくる場合もあります。

寄生虫は、駆虫した後に必ず再検査で陰性を確認してから治療が終了します。

濃厚な感染をしている場合には、治療の期間は長引きます。発症している症状により、対症療法(症状に合った治療)を併用します。

子犬が診断された時点で、必ず使っていたものの熱湯消毒や(消毒できない物は廃棄)、飼い主さんの手洗い、お子さんに触らせない、などの管理が必要になります。以下に、治療方法を説明します。

内部寄生虫の対症療法

どんな寄生虫の感染でも、食欲不振や下痢、発熱などがある場合には、静脈点滴を行なって脱水を防いであげます。これによって体調が良くなって抵抗力も上昇してきます。

具体的な内部寄生虫に対する治療方法

原虫類

  • コクシジウム
    コクシジウムの治療には内服薬が存在します。1〜2回程度飲んで陰性になっていることを糞便検査で確認するタイプが多いです。
  • ジアルジア
    ジアルジアの治療には内服薬が存在します。1週間程度服用後(寄生している数による)、再検査で陰性を確認します。
  • トリコモナス
    トリコモナスの治療には内服薬が存在します。ジアルジアと同じ内服薬を使用し、同様に再検査して陰性を確認します。
  • クリプトスポルジウム
    クリプトスポルジウムの治療には内服薬が存在します。1週間程度服用後(寄生している数による)、再検査で陰性を確認します。
  • トキソプラズマ
    トキソプラズマの治療には、最低でも連続して2週間以上、症状を軽減する効果がある内服薬を服用して、症状の変化を診ていきます。症状が改善することが目的で、完全な駆虫はできません。
  • バベシア
    バベシアの治療には内服薬を長期服用することになりますが、治療の目的は、症状を改善させることであり、完全な駆虫はできません。貧血が重度の場合には、輸血が必要になります。

線虫類

  • 犬回虫・犬小回虫・犬鞭虫・犬鉤虫
    犬回虫・犬小回虫・犬鞭虫・犬鉤虫の治療には、1〜2回、駆虫薬を飲んで完全に駆虫できます。フィラリアに感染していないことがわかっている犬にはフィラリア予防薬でも対応できます。
  • 糞線虫
    糞線虫の治療には内服薬や注射で駆虫を行いますが、数回の投薬や注射が必要で、糞便検査を何度か繰り返しながら完全な駆虫が可能です。
  • 犬糸状虫(フィラリア)
    フィラリアに感染していることがわかった場合には、治療は非常に慎重になります。獣医師によって治療の方法が変わると思いますが、一般的には心臓の負担を減らす内服薬を一生涯続けることと、フィラリアの寿命を待つことが安全とされており、これ以上フィラリアに感染しないように投薬を行います。

重症なベナケバ症候群の場合は、手術によって心臓から虫を摘出しなければなりませんが、死亡率も高い手術であり、人手の少ない病院や手術に慣れていない獣医師には難しい手術です。

子犬が大量に感染してしまうケースは非常に少ないですが、実際に生後半年で感染している子犬は存在しますから、飼い主さんは生後3ヶ月頃から予防をしていかなければなりません。

条虫類

  • 瓜実条虫・マンソン裂頭条虫
    瓜実条虫・マンソン裂頭条虫の治療には内服薬が存在します。1〜2回服用して完全に駆虫できますが、瓜実条虫症の犬は必ずノミ駆除が必要です。マンソン裂頭条虫症の犬は、カエルやヘビがいる環境に出さないことが必要です。

外部寄生虫の治療法

外部寄生虫による痒みが酷い場合には、エリザベスカラーなどをして、舐めたり、顔や耳を引っ掻かないようにガードしてあげることが必要なため、病院では必ず装着を指示されます。

環境には寄生虫の卵が残っていることもありますから、内部寄生虫の場合と同様に、常に環境を清潔にすることを忘れてはいけません。

ノミ・マダニ

ノミ・マダニの治療には、滴下するタイプの薬剤と内服薬があります。子犬の月齢や体重によって獣医師が処方してくれます。

ニキビダニ

ニキビダニの治療には内服薬が存在します。連日服用で検査を繰り返しながら治療します。皮膚炎の治療に抗生物質なども必要になることがあります。

耳ダニ

耳ダニの治療には、滴下タイプの薬剤を使います。滴下する間隔や回数は感染状況に応じて変わります。

疥癬

疥癬の治療には、注射薬で治療することが多いです。皮膚炎が重篤な場合には、抗生物質を同時に服用することが必要です。

(参考文献:Small Animal Pediatrics THE FIRST 12 MONTHS OF LIFE)

まとめ

子犬や成犬が感染する可能性がある寄生虫は、内部寄生虫と外部寄生虫の2種類がありますが、どちらも最終的には生活環境を常に清潔にしておくことが何よりも大事です。人間に感染する、感染しない、に関わらず、飼い主さんは常にご自身の身を守る意味で手洗いをしっかり行なって下さい。

小さなお子さんは、子犬と同じで抵抗力があまりありませんから、基本的に犬を触ったら手洗いをする、大人が一緒にいない場合に触ることを禁止する、という指示を出さなければなりません。

子犬は成犬よりも弱く、すぐに発見して治療を行わなければ重症化しやすいことを理解し、下痢や痒みに気がついたら、すぐに病院に連れて行きましょう。そうすることで、人間や環境に感染が広がらず、子犬がより早く回復することは言うまでもありません。

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