子猫と楽しく遊んでいたり撫でていたりする時に、突然噛まれて痛い思いをした経験のある飼い主さんはきっと多いと思います。
もしかしたら触られるのが嫌だったの?なんて、ちょっと悲しくなったりしませんか?
いくら甘噛みとはいえ、やはり噛まれると痛いものです。できればこの癖は早いうちに直しておきたいので、子猫が噛む理由を知るとともに、噛む行為を止めさせる方法をまとめてみました。子猫の甘噛みで悩んでいる飼い主さんは、是非参考にしてくださいね♪
目次
子猫が噛む理由
愛情表現
子猫が甘噛みをするのは、愛情表現の場合があります。元々は母猫が自分の子猫への愛情表現として、育てていく過程で甘噛みをします。
この母猫の行動は、猫の本能に刷り込まれている物なので、子猫も自然と愛情を示す相手に甘噛みをしてしまうのかもしれません。子猫に嫌われているから噛まれたのではなく、むしろその逆だったのかもしれませんね。
子猫特有の癖
子猫は産まれた時から、吸い付き行動といって母猫のおっぱいに吸い付く行動をしますが、その癖が抜け切れていない場合に、人の手やお気に入りの毛布などに噛みついてしまう事があります。これは、早い時期に母猫から離されてしまった子猫にありがちな行動です。
狩猟本能
つい今まで甘えて撫でられていたつもりが、突然飼い主さんの手が獲物に見えてしまう事が子猫にはあります。前足で手を抱え込むようにしたかと思うと、後ろ足で必死に蹴ってくる時は、飼い主さんの手を完全に獲物として見ている時です。
単純に撫でられるのが嫌
猫の中には長時間撫でられるのが嫌いな子がわりと多くいます。子猫も例外ではなく、あまり長い時間撫でられると嫌になってしまい、その気持ちの表れで撫でているその手を噛んでくるのです。
歯が痒い
生後三か月を過ぎた辺りから、子猫の乳歯は永久歯に生え変わり始めます。この時期は歯がむずむず痒いので、痒みを解消する為に何かを噛もうとします。目に付いた物ならなんでもいいようなので、その時にたまたま飼い主さんの手があっただけなのかもしれません。
飼い主ができる噛み癖をやめさせる方法
決して叩かない
子猫に甘噛みをされた時、痛かったからといってとっさに叩く事は絶対にしないでください。子猫が飼い主さんの手に甘噛みをするのは、先に紹介したように様々な理由があり、愛情表現のつもりで甘えている場合もあります。
そんな時に飼い主さんからいきなり叩かれたのであっては、子猫は飼い主さんに不信感と恐怖しか抱きません。それ以外の場合でも、子猫の甘噛み行動には全く悪気はありませんので叱っても子猫には何も伝わりません。
子猫との信頼関係を崩さない為にも、叱る事はせずにこれから紹介していく対処法を試してみてください。
噛まれても手を引かない
子猫に急に噛まれると、驚きと痛みですぐに手を引っ込めてしまいますよね。でもそれは引き抜く時に子猫の歯があたって、手に余計な傷を作ってしまう場合もありますし、噛む事自体もなくなりませんので、引っ込める事はやめるようにしてください。
もしも噛まれた時には、逆に子猫の口の中に手を軽く押し込んでみます。すると子猫は驚いて噛むのをやめてくれます。ここで注意してほしい事は、あまり強く押し込まないという事です。ちょっと軽く押す程度でかまいません。
これを何度か繰り返していくと、噛むとちょっと嫌な事が起こるな、と子猫は覚えてくれて段々と甘噛みもしなくなっていきます。
噛まれても無反応でいる
子猫に噛まれた時には、手を引っ込める行為も含めて、大きな声を出したりするなどの過剰な反応をしてはいけません。飼い主さんが、過剰に反応して大きな声であれこれ言うと、飼い主さんが喜んで反応していると子猫は勘違いしてしまいます。
声を出すとしたら、いつもより低めのトーンで冷静に「痛い、ダメ」と猫の目を見てはっきり言うだけにしてください。この時にちょっと怖い顔するのも効果的です。これを繰り返していけば、噛んではいけないんだなと子猫も理解するようになります。
噛んだら遊びは中断
遊んでいる最中に噛んできた場合には、そこで遊びはすぐに中断します。背中を向けてしまってもいいでしょう。突然遊びを中断された子猫は、しばらくはかまって欲しくて、鳴いてきたりちょっかいをかけてきたりしますが、一切無視します。
子猫が諦めて大人しくなったら、様子を見てまだ遊びたそうだったら遊びを再開してあげてください。もしもまた噛むような事をしたら、同じように遊びは中断です。他のしつけと同様に、これを繰り返していけば、噛んだら遊びを中断させられて面白くないと子猫は理解するようになります。
しつけグッズを活用する
なかなか噛む癖が抜けきらない子猫には、しつけグッズを使用するのも一つの方法です。噛まれそうな場所に、苦み成分が入った液体をあらかじめ塗っておきます。
そこを子猫が噛むと、口いっぱいに苦い味が広がりますので、常にそんな味がするような場所は、徐々に噛まなくなっていきます。これは安全性が確認されているしつけ用のグッズを使用しての事です。家にある食品などを代用して行う事はやめてくださいね。
自分の尻尾を噛ませる
通常子猫は兄弟と一緒に過ごしながら、噛む加減を覚えていくのですが、早い段階で母猫や兄弟猫と離されてしまった子猫はその加減を覚える事なく育ってしまっています。
噛んだら痛いとい事を教える為にも、子猫の尻尾を子猫自身の口の中に入れてみて噛ませてみましょう。何かを感じとってくれるかもしれません。
電源コードや配線を噛ませないためにしておきたいこと
コードを隠す
子猫は好奇心旺盛で、何にでも興味を示します。一度興味を持ってしまうと、なかなか諦めてはくれませんので、コードは物理的に隠してしまいましょう。
床などにそのまま出ているコードはさほど多くはないと思います。子猫の視界から消えるように、絨毯の下に入れ込んでしまうとか、家具などの配置を少しだけ変えて、隠すようにしてみましょう。
コードカバーを付ける
なかなか隠しきれない場所にあるコードは、ジャバラになっているコードカバーを付けてしまいましょう。ホームセンターや100円ショップなどで簡単に手に入ります。
絨毯や家具で隠しても引っ張り出してしまう子猫もいますので、カバーをしてしまう方が安全かもしれません。
嫌な味を付けておく
甘噛み防止にも使用した苦い味のする液体でもいいですし、猫が嫌う柑橘系の香りを付けておくと、嫌がって近寄らなくなるかもしれません。
こまめにしまう
スマートフォンの充電コードなどは、使用していない時にはコンセントから抜いてしまうようにしてください。特に飼い主さんが頻繁に触る物に関しては、子猫も興味を示すようになりますので、狙われやすいです。
その他にも、抜いて支障のない物に関しては、面倒でもこまめに抜いて、出しっぱなしにはせずに引き出しなどに片付けておくようにしましょう。
延長コードを活用する
延長コードを活用して、配線の仕方を変えてしまう方法もあります。足元に配線があると、どうしても子猫は気になって噛んでしまったりするので、延長コードを使用して壁や天井を這わせるようにし、思い切って足元から配線を全てなくしてしまうのもいいかもしれません。
子猫の時はとても可愛いので、たくさん遊んでしまうことも多いですが、実は遊びすぎは危険な場合もあります。子猫と遊ぶ時に注意したいことを、『子猫と遊びすぎないで!子猫と遊ぶ時のやってはいけない注意点』の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
猫が噛んでくる理由は様々ですね。でもそれが愛情表現だったとしても、噛む行為自体は早い段階でやめさせるようにした方がいいでしょう。最初は甘噛みでも、そのままにしておくと噛む行為はどんどんエスカレートしていって、噛む加減もどんどん強くなっていきます。
怪我をしてしまってからでは遅いので、子猫がどうして噛んでいるのかをその時の状況などから判断をして、適切な方法で矯正していくようにしましょう。