子猫がうんちをしない時の原因と対処法

子猫 うんちしない

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子猫は排便トラブルがよくあります。下痢ならすぐに「おかしい」と気づけますが、うんちをしないトラブル、つまり「便秘」は、飼い主が子猫のことをよく観察していないと気付きにくいもの。

便秘は、生理現象の場合もあれば、病気のサインの場合もあります。時として命に関わる事態に陥ることも。愛らしい子猫の健やかな成長のために、今から子猫の便秘について、一緒に勉強しましょう。

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子猫がうんちをしない原因

うんちをしない(つまり便秘)とは?

言うまでもありませんが、便秘とは、正常に便が排泄されず、腸内に溜まった状態のこと。便秘の問題はふたつあります。便秘の原因が病気の場合はその病気の害。そして、便秘自体の害です。

便秘の原因が病気の場合、その病気を治す必要があります。一方で健康であっても便秘になることがあります。

そのような便秘は、深刻に考えなくても大丈夫ですが、だからと言って放っておくと、便秘が原因で食欲が落ちたりして、体調を崩してしまうことも。だから便秘を見落とさないようにすることが大切です。

ところで、そもそも子猫って、どれくらい排便がないと、便秘なのでしょうか?まずは便秘だと判断する基準について、子猫の成長段階別に説明しますね。

離乳食開始前の子猫の便秘の目安は1日に1回

生後1か月すぎまでは、母乳(ミルク)だけで成長します。まだ自力で排便できず、母猫がお尻を舐めて刺激することで、排便します。母乳を飲む回数と同じくらいの排便回数が正常。

母猫が育てている子猫の場合、その排便回数を把握するのは難しいですが、1日に1回も便の付着した汚れ物が出ない場合は、便秘と判断してください。

人工哺育の子猫の場合は、ミルクをあげる前に、お尻を刺激して排便と排尿を促すことを習慣とし、排便を促しても1日に1回も排便がない場合は便秘です。

複数匹の子猫を母猫が育てている場合は、個体ごとの排便状況の把握は一層難しいですが、便秘がひどくなると、お腹がパンパンに固く膨れたり、母乳を飲まなくなったりするので、それも便秘の指標としてください。

離乳食を食べている子猫の便秘の目安

離乳食を食べる量が増え、母乳を飲む量が減るにつれ、排便回数は減少します。自力で排便できるようになるのも、この時期から。便の水分量が減って、徐々に固形の便になります。

この時期は特に便秘になりやすいので、注意が必要。離乳の進み具合によって1日の排便回数にも差がありますが、目安として1日に1回も排便しない場合は、便秘と判断してください。

離乳完了後の子猫の便秘の目安

成猫と変わらない固形の便をするようになります。1日1〜2回排便するのが一般的ですが、個体差もあります。2日以上排便がないなら、便秘と判断してください。

他に便秘の症状として、トイレに何度も行く、トイレに長い時間こもる、トイレで排便姿勢をするのに排便しない、トイレの周りをウロウロするなどがあります。

便秘の原因

便秘の原因には生理的なものと病的なものがあります。具体的に紹介しますね。

生理的な原因

  • 消化管の機能が未熟
  • 水分不足(便が硬い)
  • 運動不足
  • ストレス

病的な原因

  • 寄生虫感染症
    猫回虫に感染すると、便秘になることがあります。猫回虫は、猫に寄生してから、便秘を引き起こすようになるまで、ある程度の日数が必要。ついては、生後6週未満の猫は、猫回虫が寄生していたとしても、便秘になりません。
  • 消化管内異物/腸閉塞
    異物(猫用のおもちゃの破片など)を誤って飲み込み、消化管に詰まると、便が通過できなくなるため、便秘になります。元気消失や食欲廃絶、嘔吐なども伴います。命に関わる事態です。
  • 巨大結腸症
    何らかの原因で、大腸の一部である結腸と呼ばれる部分の収縮力が弱まり、便がそこに停滞して結腸を押し広げてしまう病気。下剤や浣腸でもなかなか解消されない重症の便秘が特徴。原因として、先天的な結腸の形態異常や結腸の収縮をコントロールする神経の異常、交通事故などによる神経の損傷や骨盤の変形などがあります。食欲不振や嘔吐も併発します。

子猫がうんちをしない時の対処法

便秘=すぐ通院ではない

何らかの症状があれば、大事をとって通院するのが、猫の飼い主としての鉄則。でも例外的に、子猫の便秘は、絶対にすぐ通院すべき症状とは言えません。

ワクチン接種が済んでいない子猫を不用意に動物病院に連れていくと、感染症にかかる危険性があるため、その危険性より便秘の危険性の方が勝る場合のみ、通院すべきです。

その判断のために、便秘に気付いたら、まずは次のポイントをチェックしてください。

  • 食欲の有無
  • 他の症状の有無

などの便秘以外の症状(元気消失、発熱、目やに、鼻水、咳など)はありませんか?次は、チェック結果別の便秘への対処法を紹介しますね。

便秘への対処法

子猫の成長段階とチェック結果によって、対処法はそれぞれ次の通りです。

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離乳食開始前の子猫

  • 食欲がある(母乳やミルクを飲む)場合
    濡らしたコットンでお尻を刺激して排便を促してください。刺激しても排便しない場合でも、食欲があるままなら、引き続き1日に何度かお尻を刺激して、排便を促す努力を続けましょう。3日以上便秘が続く場合は、動物病院に相談してください。
  • 食欲がない場合
    濡らしたコットンでお尻を刺激して排便を促してください。排便して食欲が回復すれば、通院の必要はありません。刺激しても排便しない場合や、排便しても食欲が回復しない場合は、すぐに動物病院に行きましょう。
  • 便秘以外の症状がある場合
    何らかの病気の可能性が高いので、すぐに動物病院に行きましょう。

離乳食開始直後の子猫

  • 食欲がある場合
    濡らしたコットンでお尻を刺激して排便を促してください。刺激しても排便しない場合も、食欲があるままなら、引き続き1日に何度かお尻の刺激で排便を促す努力を続けましょう。併せて、離乳食の水分を多めにしてみてください。ミルクを哺乳瓶で与え、強制的に水分摂取量を増やすのも良いでしょう。3日以上便秘が続く場合は、動物病院に相談してください。
  • 食欲がない場合
    濡らしたコットンでお尻を刺激して排便を促しましょう。排便して食欲が回復すれば通院の必要はありません。刺激しても排便しない場合や、排便しても食欲がない場合は、すぐに動物病院に行きましょう。
  • 便秘以外の症状がある場合
    何らかの病気の可能性が高いので、すぐに動物病院に行きましょう。

離乳完了後の子猫

  • 食欲がある場合
    しばらく様子を見て良いでしょう。フードをお湯でふやかして与えてください。さらに新鮮な水がいつでも飲めるようにしましょう。積極的におもちゃなどで遊んであげて、運動不足を改善すると、腸がよく動いて便秘が解消されることがあります。
  • 食欲がない場合
    すぐに動物病院に行きましょう。
  • 便秘以外の症状がある場合
    何らかの病気の可能性が高いので、すぐに動物病院に行きましょう。

お腹のマッサージも効果あり!

マッサージすると、その刺激が直接腸に伝わり、さらに猫がリラックスして副交感神経が活発になることで、腸の動きが活発になります。腸の動きが活発になると、便秘の改善につながりますので、是非マッサージしてあげましょう。

便秘マッサージの方法方法

1日に2回以上、1回3〜5分程度、リラックスして寝そべっている猫の下腹部(後肢と後肢の間)を、手の指2本を使って「の」の字を描くように、優しくゆっくり撫でましょう。

便秘マッサージの注意事項

  • 嫌がったら無理強いしない
  • 強い力をかけない
  • 離乳食開始前の猫にはしない

食事内容を見直しましょう

猫用のおやつをあげすぎていませんか?人の食事をあげていませんか?おやつや人の食事は、猫にとって消化しづらい物も多く、便秘の原因になることがあります。

おやつはあげすぎない(便秘の間はあげない)、人の食事はあげないことを徹底してください。病気ではないのに便秘を繰り返す場合は、便秘改善用の処方食が有効な場合がありますので、一度獣医師に相談してみると良いでしょう。

毛球症予防も心がけましょう

毛球症とは、毛づくろいで飲み込んだ自分の毛が、消化管の中で塊になって詰まってしまう病気。時に命を起こすことも。その症状のひとつが便秘です。子猫は毛球症になることが少ないですが、成長に伴って、発症リスクは高まります。

毛球症は、こまめなブラッシングや毛球除去剤(医薬部外品)などで予防できます。子猫が離乳した頃から、毛球症予防を心がけましょう。

猫への正しいブラッシング方法は、『毛玉対策は必須!猫のブラッシングを正しくする方法!』の記事で詳しく紹介していますので、合わせて参考にしてみてくださいね。

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まとめ

子猫の時期は、食事の変化に伴って排便のリズムが変わっていきます。だから、特に注意して、排便状況と健康状態全般を観察して、便秘を見落とさないようにしましょう。

始まったばかりの子猫との生活。まだ手探り状態かもしれませんが、素敵な毎日を是非過ごしてくださいね。

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