猫のブリーダーになるにはどうすれば良い?猫のブリーダーになる方法

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猫が大好きなので猫に関わる仕事をしたいと思い、猫カフェや猫ブリーダーを始めたいと思っている人は意外と多いです。

特に猫のブリーダーは、手続きさえきちんとすれば、マンションの一室などでも運営することは可能ですので、目指している人は余計に多いのかもしれません。

そこで今回は、猫のブリーダーになるのに必要なことをまとめてみましたので、是非参考にしてください。

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猫のブリーダーになるために必要なこと

猫に関する様々な深い知識

猫のブリーダーになるには、猫が好きであるということは最低条件ではありますが、猫が好きという気持ちだけでは残念ながらブリーダーは務まりません。

ブリーダーは、猫の繁殖から始まり、出産・飼育・健康管理などを全て行い、その間に猫に少しでも異常があった場合には、素早くそれを察知し必要な対処を行う必要が出てきます。

異常出産などは獣医師にお任せしなくてはならないこともあると思いますが、通常の出産中のトラブルに関しては急を要することが多々ありますので、動物看護などの幅広い知識もあるほうがいいでしょう。

そして、自分の管理下で猫を交配繁殖し、産まれた子猫を流通させていくということは、命を取り扱うということになります。

ブリーダーを仕事としていくのであれば、収入面も考慮しなくてはいけませんが、収入増だけを考えて生体のことを考えず無計画な繁殖を行うのは絶対にしてはいけないことです。

ブリーダーになるには、猫や命に対する責任感と誠実さ、そして高い倫理観も必要不可欠となります。

ブリーダー登録をする

猫のブリーダーになるための専用の資格は現在のところ存在していませんが、繁殖した猫の血統書を発行してもらうために、キャットクラブに登録をする必要があるでしょう。

国内で有名なキャットクラブは「CFA」と「TICA」の2クラブで、どちらも本部はアメリカで、日本にも支部がいくつかありますので、登録をすることで本部との対応や血統書発行の手続きの代行を請け負ってくれます。

行政への届け出をする

趣味の範囲内でブリーダーを行うのであれば、行政への届け出は必要ありませんが、猫を譲渡する時に1円でも金銭が発生する場合にはビジネスとして扱われますので、行政への届け出を必ず行う必要があることを覚えておいてください。

ビジネスとしてブリーダーを行っていくには、動物取扱責任者の取得を行い、各都道府県知事や政令指定都市の長あてに、動物取扱業の登録をする必要があり、この登録を行うためには、下記の3つの要件のうち1つを満たしている必要があります。

1.動物取扱業の申請業種で半年以上の実務経験がある

既に動物取扱業の登録しているブリーダーや、ペットショップなどで半年以上の実務経験があれば要件を満たしていることになるでしょう。

ブリーダーを目指すのであれば、実際にブリーダーの元で実務経験を積んで、実情をきちんと把握するのも大切なことです。

2.動物関連の学校にて1年以上学習して卒業認定を受けている

最近は動物関連の勉強ができる専門学校などが増えてきています。それらの学校で1年以上勉強をし、卒業認定を受けていることが要件の1つを満たしていることになります。

学校のカリキュラムの内容によっては該当しない場合もありますので、その学校の資料などで確認をするようにしてください。

3.定められたペット関連の資格を取得している

環境省が定めている数種類の資格のうち、1つ以上を取得している必要があります。その中でも比較的取得しやすい資格としては、以下の資格があります。

  • 家庭動物販売士(一般社団法人 全国ペット協会)
  • 愛玩動物飼養管理士(公益社団法人 日本愛玩動物協会)

どちらの資格も、自宅学習と認定試験を受験し合格することで取得することができるでしょう。

各都道府県によって手続き方法や必要書類が若干異なりますが、「業務内容・飼養施設の構造と規模・販売の実施法」などは必ず記載する必要があります。詳しくは、管轄の保健所などに問い合わせをして確認するようにしてください。

繁殖する猫のタイプ

ブリーダーとは単純に猫を繁殖だけすればいいのではなく、まずは繁殖する猫を選び、その猫のなかでも家庭用に繁殖していくのか、キャットショー用に繁殖していくのかも考えていかなくてはいけません。

キャットショー用に猫を繁殖していくのであれば、それなりの血筋の親猫を用意する必要もあります。

掛け合わせも、被毛のカラーによって考慮をしていかなくてはいけない猫種もいますので、その辺の知識も当然必要になるでしょう。特に純血腫の猫の場合には、誤った交配をしてしまうと、障害や奇形を持つ子猫が産まれてしまう場合もあります。

猫のブリーダーになる前に考えておきたい事

ブリーダーとしての心構え

先の項目で、ブリーダーになる為の登録について紹介しましたが、命を扱う仕事なのに手続きはこれだけ?と思った方もいるのではないでしょうか?

日本では、ブリーダーという職業は簡単な手続きのみで開業することが可能であり、海外のように繁殖していい頭数などの細かい規定もありません。

そのため、金儲けだけを考えた悪徳なブリーダーにより、猫種それぞれの特色や繁殖時期を考慮せずに子猫を産ませ健康管理もろくにせずに、ただ流れ作業のように子猫を販売していくということが多く行われています。

ブリーダーは、繁殖する猫種も自由に選ぶことができますので、その時の流行りのものをひたすら繁殖するブリーダーも実際には存在するようです。

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ただ残念ながら、流行りはずっと続く訳ではありませんので、ブームの去った時点で繁殖した猫は商売価値がなくなったと判断し、山などに捨ててしまうブリーダーもいます。

ブリーダーとは、命のあるものを取り扱っていることを常に念頭にいれ、年齢を重ねて繁殖ができなくなった猫も、ご縁に恵まれず手元に残ってしまった猫も含め、全ての猫に対して最期まで責任を持つ覚悟を持っていなければいけません。

ブリーダーの収入

繁殖する猫の特色や血統についての知識をきちんと持ち、繁殖も計画的に行っているブリーダーほど、あまり儲けはないことが多いようです。

計画的に繁殖をしているつもりでも、そのタイミングに必ずしも子猫が産まれるとは限りません。

それに加えて、良い子猫を産んでもらうためには、親猫の健康管理にも気を付けなくてはいけませんので、収入源となる子猫が産まれなかったとしても、健康維持をしていくための経費は変わらずかかっていきます。

そのため、収入と支出のバランスがうまくいかないことも多々あるようです。

ゴミ問題

猫のブリーダーは、犬のブリーダーと比較してみると散歩などの必要もないので、日々の世話自体はそれほど手間がかからない場合もあります。ただし、猫の多頭飼育には大量のゴミが付き物となるでしょう。

ゴミの多くは猫のトイレの砂になります。固まったおしっこやうんちは、まとまるとかなりの重量になりますのでゴミ捨ても大変ですし、毎回大量のゴミを出しているのが万が一問題になると、自治体によっては産業ゴミとして扱われる場合もあるようです。

また、ゴミとして捨てる日は決まっていますので、それまでの間に溜まっていくゴミはきちんと保管しておかないと、臭いの問題も出てしまうかもしれません。

近隣の方とのトラブルを避けるためにも、ゴミの保管場所や廃棄方法には気を使う必要があるでしょう。

日々の経費

ブリーダーとして運営していくからには、繁殖に使う親猫の健康管理はもちろんですが、産まれた子猫の健康管理にも気を付けなければいけません。

そのためにも、キャットフードはあまり安価な物では、被毛のツヤにも影響してくることがありますので、成分をよく確認して与える必要があるでしょう。

その他にはトイレの砂や、子猫が産まれれば子猫用のミルクやフードを用意する必要も出てきます。健康な身体作りをしながら、ストレスを与えない生活を送らせるためには、キャットタワーなどの運動環境も必要です。

子猫と引き換えにお金をいただくのですから、飼育は常に万全の体制で行う必要があります。

もしブリーダーを目指しているのであれば、猫や犬の殺処分の現状についても知っておく必要があります。詳しくは、猫の殺処分の現状とは。生き物を飼っていなくても一人ひとりに知ってほしいことの記事で紹介していますので、ぜひ目を通してみてください。

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まとめ

猫のブリーダーについてまとめてきましたが、いかがでしたでしょうか。猫のブリーダーになるには、何年も学校に行って勉強をする必要もなく、合格率の低い検定試験に何度も挑戦する必要もありません。

だからこそ、猫に対する愛情や責任感、そして健康管理や飼育していくうえでの幅広い知識が必ず必要となってきます。猫が大好きだから、という気持ちだけではなかなか勤まらないことだけは覚えておいていただきたいです。

そして猫のブリーダーは大変なことばかりではなく、自分が大切に育ててきた猫が子猫を産んで、その子猫が新しい飼い主さんに可愛がってもらえるのを実感した時には、また違った幸福感を味わうことができるともいえます。

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