【動画付】犬の眉毛やヒゲはカットするべき?知っておきたい犬のコト

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短毛犬種の飼い主さんならペットショップなどに愛犬のシャンプーを連れて行ったら「おヒゲ切りしますか?」と聞かれた事がありますよね。

猫のヒゲを切ってはいけないと有名ですから、「犬のヒゲはカットしてしまっても大丈夫なの?」と心配になる飼い主さんもいらっしゃいますよね。

実は犬のヒゲって元々は役割があったのですよ。今回は犬の眉毛やヒゲの名称から役割について、またカット方法も細かくご説明していきましょう。

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犬の眉毛・ヒゲがある意味

犬の被毛はモフモフしていたりツルツルしていたり、その犬種それぞれの個性があります。

ところで、そもそもなぜ動物には体毛が生えているのでしょうか?また犬の眉毛やヒゲはどんな役割なのでしょうか?まずはそこから紐解いて参りましょう。

動物の体毛の役割

私たち人間を含めて動物にはいろいろな所に毛が生えていますね。人にとっては「無駄毛」と呼ばれて厄介もの扱いされている体毛ですが、元々はちゃんと役割があったのです。

体毛の役割としては保護機能(衝撃・紫外線・異物進入)、保温機能、知覚機能、腺分泌があります。

腺分泌とは

犬の被毛にとても大事な腺分泌についてご説明しておきましょう。

犬は自身の体から被毛と皮膚を保護するために脂が出ているのです。この腺分泌は毛根にあって自然に出ています。

犬にシャンプーのし過ぎなどでこれを落とし過ぎるとバサバサした毛になってしまうのですよ。

眉毛やヒゲの名称

犬のヒゲは口の周りや顎下、目の上などちょうど顔の輪郭をなぞるように生えています。

哺乳類の毛状の感覚器官を「洞毛」と言います。また哺乳類だけではなく、生物の毛状の感覚器官全般を「触毛」、または「震毛」と言います。人のヒゲは感覚器官ではないので「体毛」です。

洞毛の種類

いつも「犬のヒゲ」とひとくくりに呼ばれる事が多いですが、一か所ずつ正式な名称があるのでご紹介しましょう。

  • 眼窩上毛(がんか)
  • 頬骨毛
  • 頬毛(口角毛)
  • 上唇毛
  • 下唇毛
  • オトガイ毛
  • 下顎内側毛

洞毛の役割

犬の洞毛は猫と同じように元々はたくさんの役割をもっていました。例えば、歩くときのバランスを保ったり、暗い所で空気の動きや気配を察知する事、また狭い所を通り抜けるアンテナとして役割がありました。

また、風の向きや気圧の変化をキャッチして天気の急変などにも備える事ができたのです。

洞毛の特徴

犬の体表に生えている特殊な毛はまつ毛と耳毛、そしてひげや眉の洞毛があります。

洞毛は1本の太く固い毛でそのもの自体に感覚はないのですが、毛根は他の毛より奥にあって神経が分布しており、感覚が鋭いです。犬は洞毛を思ったように動かす事ができます。

洞毛はなかなか抜けにくく、抜けた後すぐには生えて来ないです。また伸びもゆっくりです。

犬の眉毛やヒゲはカットしても問題はない

犬の眉毛やヒゲは切って良い

現代の犬は冒頭でご説明したようなヒゲの役割が少なくなって退化しており、切っても影響はほとんどありません。

飼い主さんの好みでカットしても、自然に伸ばしておいても良いでしょう。でも、抜くことはとても痛がりますから絶対にやめましょう。

通常はカットしても大丈夫なヒゲですが、カットしないケースもありますのでご説明して参りましょう。

日本犬系の犬は眉毛やヒゲを切らない

犬はスタンダード(理想形)というのがあります。スタンダードとはその犬種がその犬種として一番美しく見える姿形の事です。これを専門学校などで学んだ人の事をトリマーと言うのです。

そのスタンダードとして日本犬系はヒゲ切りを行いません。その方が精悍でかっこよく見えるからです。ちなみに日本犬のヒゲは他の犬種に比べてとても固くなっています。

切ってはいけないケース

目や耳などの感覚機能が年齢や病気で衰えてくる事があります。例えば高齢になると犬が白内障になり、見えなくなってしまう事があります。

また、生まれつき体が不自由な犬は他の器官で周りの気配などを感じ取ろうとします。

このようになった時に犬は元々あった感覚機能としてヒゲをセンサーにすると考えられているので切らないであげた方が良いでしょう。

眉毛やヒゲの切り方

眉毛やヒゲを自宅でカットできたらいいなと思われる飼い主さんもいらっしゃるでしょう。

眉毛やヒゲをカットするにはちょっとコツが必要です。ヒゲを切る時に一番重要な押さえ方から注意点も含めて細かくご説明していきますね。

ハサミは小さい物を使う

大きなハサミを使うと少しの力で刃が広がってしまうので扱いが難しくなります。

人の鼻毛切り用に売っている小さいハサミは先が丸いのでおすすめです。また、眉毛切り用でも良いですが、先が鋭いので注意が必要です。

カットする時の犬の押さえ方

眉毛やヒゲを切るには犬を安定して押さえる事が必要です。利き手でハサミを持ちますので、利き手ではない手で犬の顔を持ちます。

基本的な持ち方をご説明しますね。犬の顎下には三角に骨があります。この骨の間に親指を当て他の手でそのままマズルを持ちます。場合によってはマズル自体を掴んで行っても良いです。

鼻潰れの犬種の押さえ方

パグなどの鼻が潰れている犬種は顎下の骨の間に親指をあてて、そのまま頭を持ちます。鼻潰れの大きな犬種、例えばブルドッグなどは顎下か頬の皮膚をつまんで行います。

一見痛そうに見えますが「ブル系」は「闘犬」という歴史があるので、皮膚の痛みには鈍感なので大丈夫なのですよ。

反対側を切る時の押さえ方

犬の後ろから抱きかかえるように利き手ではない手で押さえます。親指が上側にきますので残りの4本を顎下に当てます。犬の大きさによって違いますが、人差し指か中指で顎下を押します。

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鼻潰れの犬種も同じようにして、頭を手でつかみます。大きな鼻潰れの犬種は頭を腕で抱えるようにしても行えます。

押さえ方が文字だけだとわかりにくいかと思いますので、以下参考になさってくださいね。

押さえる時の注意点

犬を抑える時は顎下の骨に間に当てた親指がとても大事になります。犬が舌を出す時にここが下に膨れるので、その場合はヒゲ切りを中断する事で舌を怪我させる事が少ないのです。

また、ここを押していると犬は舌を出しにくいのです。ただし、ずっと押していると犬が嫌がるので舌が出て困る時にだけ押します。

動きを制限するとやりやすいのでテーブルなど高さがあると良いです。犬が落ちないように気をつけて行ってくださいね。

刃先は小さく開ける

眉毛やヒゲを切る時はヒゲが入るだけの幅で刃先を広げます。

刃先を小さく開けておく事で万が一、犬を傷つけてしまったとしても小さな傷で済むからです。ヒゲを探している時も刃先が広がらないように注意しましょう。

順番

マズルの目に近い位置のヒゲから切ります。この部分が一番鈍感なので、ここから切り始めましょう。また途中犬が嫌になって止めてしまっても目立たないように、両側を交互にやっていくと良いですよ。

  1. マズル部分の鼻先、口先、口そば以外
  2. 眉毛
  3. 頬毛
  4. 顎下の毛
  5. 口のそば
  6. 鼻先、口先
  7. 2、3、4は順番が違っても良いです。また犬が飽きてきたら違う所を切るなど犬の様子を見ながら行うようにします。ただしあちこち切っていると切り忘れる事が多くなるので注意しましょう。

光に透かして見るとヒゲが見つけやすい

黒いヒゲだと見えやすいので良いのですが、白いヒゲは見付けにくいですよね。

眉毛やヒゲが見えにくい時は光に透かしてみるようにするとわかりやすいです。横から見たり上から見たり、位置を変えて探してみましょう。

暑い時は温度を下げる

暑い時は犬が「はぁはぁ」して切りにくいですし、舌が出て動くのでヒゲと一緒に舌を傷付けてしまう危険があります。

エアコンなど使って部屋を涼しくすると口を閉じてくれるので切りやすいですよ。

無理せずできる事を

ヒゲを切るのは基本的に根元から切るのですが、目立たないくらいの長さで切って慣れてきたら根元から切るようにしても良いでしょう。

嫌がる場合は無理せずペットショップなどに頼む事も検討してください。500円程度で行ってもらえますよ。

犬のシャンプーが上手く行かなくて悩んでいる飼い主さんは、『犬がシャンプーを嫌がる時に試したいシャンプーを好きになってくれる方法』の記事も合わせて参考にしてみてくださいね。

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まとめ

長毛犬種にももちろんヒゲは生えています。短毛犬種の場合はヒゲ切りがグルーミングに含まれているので飼い主さんが好みを聞かれますが、長毛犬種の場合は毛をカットする時に一緒に切ってしまうので聞かれないのです。

ただ、ヨークシャテリアやミニチュアシュナウザーなどは浮いて目立つ時はヒゲだけ別にカットする事もあるのです。

ヒゲを切るにはマズルコントロールができる事が前提になります。口は犬の武器ですから、それを飼い主さんに自由に触らせて押さえさせるという行為は犬にとって重要な意味を持ちます。

犬の日常のケア全般に言える事ですが「しつけ」が大事なのです。

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