放置厳禁!犬が血便をした時の原因と飼い主がしておきたい対処法

犬 血便

 

犬の血便は飼い主さんが見て、一番びっくりすることだと思います。

たった一度、一滴、二滴の血液が便に付着していたぐらいなら、そこまで気にしなくても良いことが多いですが、毎回、必ず血液を認める状態は、血液の量にかかわらず明らかに異常です。

環境変化などのストレスで下痢をして血便ということが犬には多いですが、思い当たるストレスがない場合には、もっと複雑な原因があるかもしれません。

ここではその原因や対処法について紹介していきますので、飼い犬に血便が出てどうしたら良いのか困っている飼い主さんはぜひ参考にしてみてくださいね。

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犬が血便をした時の考えられる原因

血便と一言で言っても、鮮血が外側に少し付着している場合と中にも混じっている場合、血液が胃酸などによって黒色になり黒色便になっている場合の3通りが考えられます。

鮮血が付着している原因

便の表面に鮮血が付着している場合は、肛門の周りや直腸の付近で出血をしており、主な原因は以下のように考えられます。

肛門嚢炎

肛門腺が炎症や感染を起こしたりすることで出血しますが、外側から見ても出血場所がわかることが多いです。

これ以外にも肛門周囲の出血を認めるものには肛門周囲腺腫や直腸脱があります。肛門周囲をよく見回すことで飼い主さんも気づくことができるかもしれません。

下痢や便秘

慢性的な下痢や便秘による物理的な刺激での肛門からの出血があり、排便の為にいきんだりすることで切れてしまいます。慢性的な下痢と便秘の原因を究明することが先決です。

犬が下痢をしてしまう原因や、その時の食事について、『犬が下痢をしている時の原因と正しい食事方法』の記事で詳しく解説していますので、合わせて参考にしてみてください。

過敏性大腸症候群

大腸の炎症により大腸から出血します。粘膜を含むことが多く、嘔吐することもあります。

原因は明確にはわかっていませんが、慢性的な腸の炎症を起こすようなフードアレルギー、ストレスなどが疑われています。

特発性大腸炎

大腸から出血することで血便、下痢などを認めます。ストレスや普段あげたことのないフード、食べ過ぎなどで起こることがあります。

犬がストレスを感じることを、『気をつけて!犬にとってのストレスになる要因とやってあげたいストレス解消法!』の記事で詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

大腸の腫瘍

直腸ポリープなどと呼ばれるものが一番多く、血便が出たり、腫瘍の大きさが大きくなると排便困難になることがあり、特にダックスフンドに多く認められます。

これ以外に悪性腫瘍(腺がんなど)が高齢犬では見られ、注意が必要です。

その他

感染によるもの。(後半参照のこと)

鮮血が便の中に混じっている原因

血液が便の中にも混じっている場合は、小腸から大腸の前半部(結腸)の間で出血があることが考えられ、以下にいくつかの原因を紹介します。

異物誤飲

おもちゃや道路で見つけた何かを口に入れてしまった、うっかり鶏の骨を食べてしまった、などの事故の結果、腸の壁を傷つけて出血が起こり、血便を招きます。

炎症性腸疾患

慢性的に下痢が続くことによる血便、嘔吐、体重減少を認め、6歳前後の中年の時期に発症することが多いです。

原因ははっきり解明されていませんが、フードアレルギー(フード添加物、グルテンなども含む)や遺伝的素因、細菌類に対するアレルギーなどが疑われています。

その他

便の外に付着している場合と同様に、腫瘍、感染(後半参照のこと)、などが考えられます。

黒色便になる原因

出血している部分が小腸の前半部よりも口に近い消化管にある場合には、消化活動の末に血液は黒っぽくなり、中にはタール状の便が出たりすることもあります。主な原因は以下の通りです。

出血性胃腸炎

小型犬に多く、突然に発症する血便と嘔吐が特徴で、非常に悪臭がある血便と言われていますが詳しい原因はわかっていません。

胃や腸からの出血のため、血便は赤黒いラズベリージャム状と言われ、急に元気も食欲もなくなり、非常に重篤になることが予想されるため、すぐに治療が必要です。

胃潰瘍

胃の壁を胃酸が傷つけて潰瘍を作りますが、犬の場合は腎不全などの他の病気が関係していることが多く、重篤な場合は吐血や黒色便が出るようになりますが、この症状が出る前に食欲不振や嘔吐などの症状で飼い主さんが気づくことが重要です。

上部消化管の腫瘍

口から小腸までのどこかに腫瘍がある場合、出血をして黒色便が出ることがあります。

肺や鼻の腫瘍

肺や鼻に腫瘍があり出血してくると、吐血したり血痰を飲み込む結果、黒色便が出ることがあります。

その他

感染症(後半参照のこと)、膵炎、腎不全、血液凝固障害、薬剤によるものなどが挙げられます。

血便が出る可能性のある主な感染症(寄生虫)

コクシジウム

コクシジウムに感染した犬の便から感染し、小腸に寄生します。

成犬は無症状が多く、子犬の下痢や血便の原因として認められ、重症化しやすい為注意が必要です。

ジアルジア

コクシジウム同様にジアルジアに感染した犬の糞便から感染し、小腸に寄生します。

脂肪を含む下痢を繰り返し、血便になることがあり、こちらも子犬は重症化しやすく注意が必要です。

鉤虫

幼虫が口や皮膚から感染し、小腸の壁に鉤(かぎ)を引っ掛けて寄生して吸血する為、腹痛を感じたり、下痢、血便(黒色便)、貧血などの症状が認められます。

鞭虫

虫卵を口にしたことで感染し、盲腸や結腸、場合によっては小腸の壁にも寄生することがあります。吸血し、しぶり便、粘血便、貧血などが主な症状です。

血便が出る可能性のある主な感染症(ウイルス)

パルボウイルス

パルボウイルスに感染した犬の便や嘔吐物との接触で感染します。ワクチンで予防されていない犬は感染する可能性が高く、激しい下痢と嘔吐の末、血便も出ます。

子犬は重症化しやすく亡くなるケースが多い為、非常に危険なウイルスです。

しぶといウイルスは自然界でも1年近く生きていると言われている為、感染した犬が触れた物(便や唾液、吐瀉物などを含む)の十分な消毒が感染蔓延予防に繋がります。

コロナウイルス

コロナウイルスに感染した犬の便を舐めたりしたことで感染します。

ウイルスはあまり強くない為、症状が出ないこともありますが、子犬の場合には嘔吐と下痢が続き血便も出ることがあります。ワクチンをしていない成犬でも注意は必要です。

血便が出る可能性のある主な感染症(細菌)

レプトスピラ

レプトスピラ菌は人間にも感染すると言われる細菌で、種類がいくつかありますが、特に出血型は高熱、食欲不振、血尿、血便、黄疸、などの症状が出ます。

ネズミとの接触で感染すると言われており、流行地では感染しているネズミの尿が川に流されて菌が蔓延している可能性が高く、ワクチンをしていない場合には注意が必要です。

人間は川などで遊ぶ際には怪我をしないように注意するなどの配慮をしましょう。

カンピロバクター

カンピロバクター菌は細菌性食中毒の原因菌の一つで人間にも感染しますが、通常ペットの多くは腸内に保菌しており、ほとんどが症状を認めません。

抵抗力の下がった状態などで急性腸炎を起こした結果、嘔吐や下痢をして血便となることがあります。人間の免疫力が低い子供やお年寄りには注意が必要です。

サルモネラ

サルモネラ菌もカンピロバクター菌と同様に細菌性食中毒の原因菌で、自然界に多く存在している菌です。

抵抗力が下がった状態で急性腸炎を起こし、嘔吐や下痢、血便が出ることはカンピロバクター菌とほぼ同じで、人間も動物も免疫力維持が重要と言えます。

犬が血便をした時に飼い主がチェックしたいこと

飼い主さんが犬の血便を発見したら、まず、以下のことを瞬時に実施しましょう。

元気のある、なしのチェック

元気がない場合は、病院に電話して”緊急性”を伝え、便をサランラップに包んでワンちゃんとすぐに出発して下さい。待つ理由はありません。

元気がある場合は、”数秒”便の状態を観察してから病院へ連絡して下さい。以下に示す最低限の情報を得るだけですから、じっくり時間をかけて観察する必要はありません。

便の種類の判断。硬い便、普通便、下痢?

便の状態を先に獣医師に報告することで、ある程度の病気のイメージが伝わります。

色の判断。鮮血、それとも黒っぽい?

血便と漠然と表現するよりも、真っ赤な血が付いています!或いは、便が黒っぽいです!と伝えた方が、素早い診断に役立ちます。

病院に電話をする際の注意

どんな病気も、元気がある、ない、を電話口で伝えることは非常に重要です。

緊急の際には、「帰ってきたら、血便してて、元気が無くて大変なんです、今すぐに診てもらえますか?」と、先に症状(血便)と緊急性(元気がない)をしっかり伝えましょう。

元気がある場合でも、「下痢してて赤い血が混じってます、でも元気はあります」などを伝えて指示を仰いで下さい。

場合によっては、”食欲は?”と聞かれますが、聞かれてからの確認で構いません。

便の持参

慌てている時にはできないことですが、なるべく新鮮な便をラップに包んで持参することが必要です。

ティッシュペーパーは水分を吸い込みますから不適切であり、前日の便などは古くて検査になりませんから注意して下さい。

食べたものチェック

いつも食べているフードはしっかり名前などを覚えておいて下さい。また、もしかしてこの2、3日で食べたかもしれないものがないかを思い出しておくことも必要です。

予防のチェック

ワクチン履歴や寄生虫予防薬の時期は確認しておきましょう。それにより感染症の煩わしい検査は必要なくなります。

まとめ

犬の血便の原因は様々あることがお分かり頂けたと思います。ワクチンや寄生虫駆除薬などの予防をしている場合には、感染症による血便のリスクはずっと減ります。

食べた物やストレスの有る無しも普段から注意していれば問題ありません。

そんなある日、突然血便となったら、元気の有無を確認して、元気がない場合には緊急、元気がある場合には電話で病院の指示を仰いでから受診と考えて下さい。

いずれにしても一度、必ず獣医師のチェックが必要であることは頭に入れておかなければなりません。

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