犬にはちみつを与えないほうが良い理由!何でも食べる犬には要注意!

犬 はちみつ

 

うっかりこぼした甘いはちみつは、犬もペロペロ舐めてしまいそうですよね。

昔から人間は、健康食品としてはちみつを色々な体調に合わせて使って来ましたが、はちみつの容器のどこかに必ず書いてある注意書き、”はちみつは1歳以下の乳児に与えてはいけません”という文章が気になります。

これは、はちみつそのものが悪いのではなくて、はちみつの中にもしかしたら含まれているかもしれない”ボツリヌス菌”の芽胞(がほう、以下を参照)が病気(乳児ボツリヌス症)の原因になる可能性があるからです。

大人と違って乳児は免疫力が十分ではありませんから、ボツリヌス菌が原因で体調が悪くなってしまうのです。

果たして、免疫力の弱い子犬や体調が悪い成犬がはちみつを食べて、乳児ボツリヌス症のようになるのか、なるとすればどのような仕組みで、どのような症状が出るのかを詳しく説明していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

注)芽胞(がほう):細菌が増殖する為の条件が悪い場合、条件が良くなるまで”芽胞”という状態で眠っています。

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犬にはちみつを与えないほうが良い理由

はちみつを与えて良いか、悪いか、という問題の答えは、”特別な理由が無いなら、与えない方が良い”です。その理由は二つ挙げられます。

ボツリヌス菌の問題

元々、ボツリヌス菌はどこにいるかと言いますと、土、海、川、など、どこにでもいます。

犬は何でも口にする習性がある為、偶然、腐った動物の死骸や生の食品でボツリヌス中毒を発症することがありますが、一般的には犬や猫はボツリヌス菌には強いので、健康な成犬ではあまり見られないと言われています。

問題は、抵抗力が低い犬や子犬に関してです。はちみつに含まれているボツリヌス菌の芽胞が抵抗力の弱った体の中に入ると、その好条件により、休眠から覚めて増殖可能な状態になります。

腸内細菌を押しのけて菌が増殖すると毒素が産生されて胃や小腸から体に吸収されます。その結果、ボツリヌス中毒として症状を表に出して来るのです。以下に、症状を説明します。

ボツリヌス中毒の症状

ボツリヌス菌が口から入って、数時間から数日の間に急な後ろ肢の脱力状態(ふらつき、力が入らない)が見られます。

その後、症状は徐々に悪化して、前肢の方へ、更に首へと上昇して行き、12〜24時間以内に四肢全体に麻痺症状が現れます。

最終的には視力低下やドライアイなどが起こり、噛んだり、飲み込んだりすることができず、やがて全身は弱っていきます。

これらの症状は、毒素が神経伝達物質であるアセチルコリンという物質の放出を止めてしまう為、筋肉と神経の伝達がうまくできなくなるからです。心臓の筋肉や呼吸器の筋肉が麻痺した場合には、死亡することがあります。

(参考文献 CLINICAL VETERINARY ADVISOR 2nd edition,THE MERCK VETERINARY MANUAL 8th edition )

ボツリヌス菌に感染した場合の対処法

  • 症状が何か出ている場合
    すぐに病院に電話して緊急性を伝え、即刻連れて行きましょう。
  • 症状が出ていない場合
    ボツリヌス菌に感染している可能性が疑われても、症状が何も出ていない場合は、外側から見だだけではわかりません。まず、はちみつ(或いは、何かボツリヌス菌が付着している可能性のある物)を食べたと確信したら以下のことを確認しましょう。
  1. 病院に電話して受診したい旨を伝えましょう。
    どんな時にも一言、病院に事情を伝えておくことで、事態が急変しても治療までの流れがスムーズになります。その際には以下の情報が必要になります。誰かに手伝ってもらえる場合には、もう一人が以下のことを行なって下さい。
  2. どの程度食べたか、出来るだけ手がかりを探す。
  3. はちみつ(或いは食べてしまった物)の残骸を袋などに入れて病院に持っていく用意をする。
  4. 食べたと思われる時間を推測してみる。

この3つの情報により、病院で経過観察が必要か、それとも自宅で経過観察してもらうかを判断することになります。自宅で経過観察の場合には、夜中の急変に備えて、必ず24時間対応の病院の番号は控えておきましょう。

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肥満の問題

はちみつを少量与えたつもりでも、人間の感覚には非常に曖昧な部分があり、人間の少量は犬の大量に相当することがあります。

飼い主さんのちょっとのつもりが、実はカロリーオーバーとなって肥満に繋がることも注意しなければなりません。糖尿病の犬には、獣医師の指導がない限り、絶対に与えてはいけません。

犬が食べてはいけない物はまだまだ多くあります。詳しくは『何でも食べる!?犬が食べても良い果物と食べてはいけない果物まとめ』の記事で紹介していますので、飼い主さんは必ず合わせて参考にしてみてください。

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何でも口にしてしまう飼い犬のしつけ法

犬は口に丸ごと入る物も、丸ごと入らない物も、とりあえず口でどうにかして食べてしまうことが多く、生後半年以内ですでに胃切開をして、食べた異物を取り出す羽目になる子犬もいます。

まさか、その度に手術をして摘出するわけには行きませんので、犬に理解させる必要があります。

犬に異物を食べさせないようにする為には、しつけが大事ですが、犬がどうして何でも口にしてしまうのかを理解しなければいけません。それを理解して、犬が物を口にできないような生活環境を作ることから考える必要があります。

犬が何でも口にする理由

犬は慎重な猫と違って、興味がある物はどんどん口でいじってしまいます。

飼い主さんが出しておいた靴下片方が無い、と言った話はよく聞きます。犬は気がつくとすぐに飲み込んでしまいます。その理由として考えられるのは、以下のようになります。

口で物を確認する

大人の人間が目と手を使って物を確認する行動と異なり、犬は人間の赤ちゃんのように口で確認します。

鼻が利くことで何でも匂いを嗅いで、気に入った物を口でいじってみたりします。

狙った獲物を逃さない

野生であれば獲物が次にいつ出てくるかわかりません。狙った獲物をそこに残して置いても、また戻ってきて食べられるはずがありません。

すぐに食べてしまう方が有利なのは明らかです。飼い犬の場合、獲物ではなくて家にある”何か”が自分の物として所持していたいと考え、飼い主さんに奪われないように飲み込むこともあります。

テーブルから食べ物や食べ物以外が落下して来ても、本能的に今がチャンスと口でキャッチしてしまう事故が起きるなども考えられます。

暇つぶし

一人で留守番となると、犬も暇を感じます。遊びが何か無いか考えて、自分の鼻を頼りに、気に入った匂いの物を見つけて、とりあえず、口で物色してから食べてしまうことがあります。

不安や甘え

誰もいない家で不安を感じているので、不安を紛らわす為に気に入った匂いの何かを口にすることで気持ちを誤魔化すことがあります。

構って欲しいからわざと悪いことをする、という甘えた態度でいたずらをして、何か口にすることもあります。

空腹

例えば、子犬が便を食べる理由の一つに、”空腹”というのがあります。単純にお腹が空いていたら、目の前に口に入れられる物があれば、便でも、靴下でも、そのまま食べてしまう可能性は十分考えられます。

食欲が出る病気

子犬が食べる癖があるのは、成長していく過程でしつけをして学習させれば良いですが、しつけをして今までは誤飲なども無かった成犬や高齢犬が何でも食べてしまうようになったら、病気である可能性が高いです。

糖尿病などの病気は食欲が出ますから、手当たり次第、口に放り込むでしょう。高齢犬の認知症も頭に入れておかなければいけない病気の一つとなります。

この場合はしつけではなく、治療となります。急にいたずらして食べるようになった場合には、一度、獣医師に相談しましょう。

犬を飼う環境を見直そう

何でも口に入れて食べてしまう飼い犬は、まず、しつけより先に異物が口に入らないようにすることを考えましょう。生活環境で注意したいことは、以下の通りです。

小物は置かない

どんな小物(メガネ、お財布、時計、スーパーボール、など)もすぐに口に入れますから、全て戸棚や大きな箱の中にしまっておきましょう。

大抵、いじっている姿を発見して、飼い主さんが慌てると、その瞬間に飲み込んで自分の物にしてしまいます。

ゴミ箱は隠す

ゴミ箱の中を漁って何かを食べてしまうという事件は非常に頻繁に起こります。ゴミ箱は絶対に見つけられないようにしなければなりません。

特にキッチンのゴミ箱は、シンクの下に入れる、寝室などのゴミ箱は棚の中に隠す、などをすることで事故を防げます。

異物を口に入れさせない飼い犬のしつけ方

最初に環境を整えたら、うっかり落とした500円玉を食べてしまった、などの”うっかり”があっても食べさせないようにする方法を考えてみましょう。

悪いことをして罰するよりも、良いことをして褒めることを基本に行います。

リードでコントロール

  1. 普段、犬が生活している場所(部屋)でリードを装着して、一定の長さにして飼い主さんの手から絶対に離さず、横に座らせます。
  2. 犬が届く位置にトリーツや、興味を引きそうな物をわざと投げて注意を引くようにします。
  3. 早速、そちらに移動しようとしたら、”ダメ!”と言いながらリードをぐっと引っ張ることで、近づいては行けないことを示します。
  4. 引っ張って行動を止め、また座ったら、褒めてトリーツを与えるか、軽く撫でてあげましょう(ご褒美)。

非常に古典的なしつけではありますが、繰り返すことで犬は近づかなければご褒美(トリーツや撫でる)が貰えると学習します。

慣れて来たら、周りにトリーツなどを置いておき、一緒に歩き回り、クンクンして食べようとしたら、制止します。よくできたら、必ずご褒美を与えましょう。

・注意)トリーツはそれだけでもカロリーがありますから、ご飯の量は減らして下さい。確実に太ります。

まとめ

飼い主さんの見ていない時に、勝手にいたずらして口に何かを入れてしまうという事故はよくあります。

はちみつによるボツリヌス菌の問題は珍しいですが、中毒になる可能性はあるので、他の小物や興味を持ちそうなものと同様に、うっかり”口”の届くところに置いてはいけません。

一瞬の行動が何十万円の治療費になるかと考えたら、スーパーボールのような魅力的なお子さんのオモチャのしまい忘れなども、絶対に許されないのです。

帰宅して、少しでも様子がおかしいと感じたら、周囲に何か食べた形跡が無いか確認しつつ、早めに病院に相談をしましょう。時間が経過すると、状況は悪くなる可能性が非常に高いです。

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