猫のザラザラとした舌で舐められると、嬉しい反面ちょっと痛い時ってありませんか?きっと愛情表現なんだよね?と思いながらも、やたらにしつこく舐めてくる時にはちょっと困ってしまう事もあります。
こんなにしつこく舐めてくるなんて、なんか美味しい味でもするのだろうか、それとも実は特に意味のない行動なのか。
猫同士で舐め合っている微笑ましい姿もたまに見かけますが、これらには一体どんな意味があるのか、本当にこの行動が愛情表現なのかをわかりやすくお話していきますね。
目次
猫が飼い主を舐める理由
愛情表現
猫が飼い主さんを舐める行為は、愛情表現でまず間違いはありません。猫は信頼している相手には「舐める」という行動で愛情を表現します。猫に舐めてもらえるようになったら、信頼を得た証だと思ってください。
匂いのチェック
帰宅後に猫がすりすりして来たと思ったら、やたらに舐めてくる事もありますよね。これは自分以外の匂いを感じ取り、舐める事でその匂いを一生懸命消そうとしているのです。
それと同時に、自分の匂いを再度飼い主さんに付ける意味もあります。猫は自分以外の匂いがする事をとても嫌がりますので、少しの間は猫の思うようにさせてあげてくださいね。
同じようなサインで、猫がすりすりと身体をこすりつけてくる行動があります。その理由を『猫がすりすりしてくる理由は?壁や家具にもこするホントの理由』の記事でも解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
構って欲しい時の合図
飼い主さんの生活リズムに合わせて生活はしていますが、猫はやはり夜行性の動物です。飼い主さんが寝ている時間に一人遊びをしていたけれど、つい寂しくなって起こしに来る時があります。寝ている時に舐めてくるのは、起きて構って欲しい気持ちの表れです。
この行動は割と朝方に多いようですが、猫なりに夜の間は我慢して、朝方になるとそろそろいいかな?と思って起こしにきているのかもしれません。
可愛い猫に起こされても、自分の起きる時間までは絶対に起きたくない!と決めている飼い主さんは、無視をきめこみましょう。
一度でも応じてしまうと、頻繁にやるようになってしまいます。注意して欲しいのは、寝ている側からしてみればやめて欲しい行動でも、猫からすると愛情表現なので、絶対に叱る事はしないであげてください。
飼い主さんを心配している
飼い主さんの事を本当に信頼している猫によくある行動ですが、飼い主さんの体調が悪かったり、気持ちが落ち込んでいたりする時に、そっと近くにきて舐めてくれる事があります。
猫は不思議と、飼い主さんの体調や心の変化を察知する能力を持っていると言われていますので、言葉にしてそれを伝えられない代わりに、心配の意味を込めて舐めてくれているのでしょう。
そんな時は、飼い主さんのそばに寄り添って離れない猫も多くいます。実はとても愛情深い動物なのかもしれません。
お礼の気持ち
猫をブラッシングした後や撫でてあげた後などに、手をペロペロ舐めてきた事はありませんか?
これは、お手入れしてくれてありがとう!の意味と、次は自分がやってあげるね!という思いが込められているのです。この行動も、飼い主さんの事が大好きだからこそ出てくる行動になります。
他の猫まで毛づくろいする理由
アログルーミング
猫がお互いを舐め合う行動の事をアログルーミングと言います。これは多頭飼いの中で仲良く生活していたとしても、相性がありますのでどの猫同士でもするわけではありません。
猫にとって毛づくろいをしてもらうという行為は、自分の身を任せる事になりますので、本当に信頼している猫同士でなければ行いません。猫同士がグルーミングをしている理由を『猫がずっとグルーミングをしている本当の理由』の記事でも詳しく紹介しています。
家族だと認識している
母猫が自分の子猫を舐めて世話をするのは当たり前の事ですが、成猫同士がお互いの毛づくろいをし合うのは、相手の事を家族と思って接しているからです。
猫が他の猫の毛づくろいをしてあげるところをよく観察していると、身体全体をしてあげるのではなく、顔や耳といった首から上しかしてあげません。これは自分では届かない場所を綺麗にしてあげようという、猫なりの思いやりです。
守ってあげる存在
先住猫が、新しく来た子猫の毛づくろいをしてあげる場合もあります。これは早々に家族と認めたというよりも、小さな子猫を守ってあげなければならないという気持ちや、世話をしてあげなくてはという気持ちが自然と働くからです。
これは猫の性格にもよりますので、全ての猫がそのような行動をするわけではなく、母性本能が働く雌猫の方がこのような行動をする事が多くなります。
独占欲
仲が良いからこそ、相手の毛づくろいをしてあげるのですが、これには自分の匂いを相手に付けるという意味をあります。猫が大好きな飼い主さんにスリスリして自分の匂いを付けるのと同じで、猫同士でも見られる行動です。
相手の身体をペロペロと舐めたり身体をすりよせたりして匂いを付け、この猫は自分のものだという事を他の猫へアピールします。
愛猫の毛玉を減らしてあげる方法
ブラッシングはこまめに
猫へのブラッシングは、毛玉を減らすだけでなく猫とのスキンシップにもなりますので、なるべくこまめにしてあげるようにしましょう。上手なブラッシングのコツ仕方を紹介します。
- 猫の毛並みにそって優しくとかす
→ぐいぐい引っ張ったりするのは絶対にダメです。 - 骨にブラシを当てないように要注意
→ブラシが骨に当たると猫は嫌がります。 - ブラッシングはパーツごとに!
→頭から尻尾まで一気にとかすのは猫は好みではない。
コツはたったこれだけです。難しい事はないので、なるべくなら毎日行ってあげてくださいね。
シャンプー前のブラッシング
トリミングに出す時には、トリマーさんが念入りにブラッシングをしてくれますが、自宅でシャンプーをする場合にも、被毛を濡らす前には必ずブラッシングをしてください。
毛玉が少しでも残った状態のままでシャンプーをしてしまうと、その毛玉に他の被毛が巻き込まれ、毛玉が大きくなってしまいます。
ドライは念入りに
シャンプー後のドライはきちんと乾くまで行ってください。被毛が少しでも湿ったままになっていると、そこから絡まりはじめてしまいます。
表面上はサラサラと乾いているように見えても、毛の根本周辺は湿っている事が多いので要注意です。目安としては、目の細かいクシが滑るようにスルスルと通るくらいまではしっかりと乾かしましょう。
乾燥を防ぐ
空気の乾燥に伴い、皮膚が乾燥してくると猫もフケが増えてきてしまいます。このフケが核となって毛玉になっていってしまいますので、皮膚が乾燥しないように部屋の湿度は適度に保つように加湿器などを使用してください。
ブラッシングをする際には、時々被毛をかきわけて、皮膚の状態を確認してあげるようにしましょう。
見付けたらすぐに処理
毛玉は見付けたらすぐに処理しないと、毛玉の周りにどんどん毛がもつれていき、どんどん大きくなっていってしまいます。手が付けられなくなる程に毛玉が大きくなってしまうと、被毛が自慢の長毛種でも丸坊主にするはめになってしまうかもしれません。
それに毛玉が増えてくると、皮膚への通気性も悪くなりますので、皮膚病の心配も出てきてしまいます。猫の毛玉対策はちゃんと飼い主さんも行ってあげましょう。詳しくは、『毛玉対策は必須!猫のブラッシングを正しくする方法!』の記事でブラッシング方法を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
猫が飼い主さんを舐めてくる行為にはネガティブな要素は全くなく、飼い主さんに対する愛情や信頼が溢れ出てきている証拠です。
寝ている時に、顔をペロペロ舐められて起こされるのは、ちょっと勘弁してほしいなと思いつつも、自分の事を信頼してくれているんだと思うと、やはり嬉しいものですよね。
猫のペロペロ攻撃は、何か欲求を満たしてほしい時も出ます。欲求の中には、構って欲しい気持ちは勿論ですが、単にご飯の催促だったり、トイレの掃除をしてほしかったりする時もあるかもしれません。
その時々で、猫が何をして欲しいのかを見極めて対応するようにしていくと、猫との信頼関係が更に深くなっていく事は間違いなしです。