子猫は生後三週間程経つ頃には、離乳食を始めなくてはいけません。初めて子猫を飼う飼い主さんには、ミルクだけを与えていたのとはだいぶ勝手が変わってくるので、戸惑う方も多いのではないでしょうか?
離乳食ってどんな物なのか、量はどの程度与えるのか、そもそもどうやって食べさせるのかなど、子猫の離乳食の与え方や餌の選び方を紹介していきますので、是非参考にしてみてくださいね♪
目次
子猫に餌を上手に与える方法
離乳食の用意
まずは離乳食の用意です。子猫用のドライフードがひたひたに浸かる位のぬるま湯を入れてしばらく置いておきます。ここで注意すべき点は、フードをふやかす時には熱湯は使わない事です。
熱湯を使用すると、フードに含まれる栄養素の一部が壊れてしまいますので、必ずぬるま湯か水でふやかすようにしてください。
分量通りに溶いた子猫用のミルクをふやかすのに使用しても構いません。フードを指で潰してみて、中に芯が残っていないようでしたら離乳食の完成です。フードをまんべんなく潰して、ドロドロ状にした物を離乳食として子猫に与えましょう。
離乳食の与え方
今までミルクしか飲んでこなかった子猫ですので、いきなり離乳食を差し出してもすんなりは食べてはくれません。最初は手の平にスプーン1杯位の少量を乗せて、子猫の鼻先に出してみてください。
そこで匂いを確認した後にすんなり食べ始める子もいますが、初めて見る物を怖がって食べない子もいますし、食べ物と認識できない子もいると思います。
食べない子猫の場合には、指先に離乳食を付けて子猫の口元に付けてあげます。すると自然と舌を出してそれを舐めてくれるはずです。そうやって少しずつ離乳食自体に慣れさせていけば、すぐに自分から食べてくれるようになります。
お皿は浅めの物を使用
離乳食を与えるお皿は、縁が深いと子猫は食べにくいので、浅くて安定感のある物がおすすめです。最初のうちはお更に手を突っ込んでしまう子猫が多いので、汚れてもいいようにお皿の下には新聞紙などを敷いておくと、後の片付けが楽になりますよ。
離乳食を与える量と回数
子猫は消化器官がまだ成長しきれていませんので、最初はスプーン1杯程度の量から与えてください。与える回数は1日に3回~4回を目安とし、離乳食を与えた後には、ミルクを飲むだけあげるようにしましょう。
離乳食の量は少しずつゆっくりと増やしていくようにします。並行して子猫の便の様子は必ずチェックしてください。
便が柔らかいようでしたら、離乳食の量を少なめにするなど、焦らずにすすめてくださいね。食べる量が増えてくると、ミルクを飲む量も自然と減っていき、そのうちミルクは飲まなくなる時がきます。そこで離乳の完了です。
離乳食を用意する時の注意点
離乳食は、必ず食べる時に食べる分だけ用意するようにしてください。まとめて作っておきますと、雑菌が繁殖してしまう事がありますので、面倒でもその都度作るようにしましょう。
また、最近では手作り食も流行っていますが、子猫のうちは手作り食を与える事はおすすめしません。子猫のフードには成長段階に必要な栄養素がたくさん含まれています。
素人の手作り食では、その全てをまかなう事は不可能に近いです。せめて1歳を過ぎる頃までは、手作り食は控えるようにしてください。
子猫がミルクさえなかなか飲んでくれない場合の対処法は、『子猫がミルクを飲まない!そんな時の試したいミルクの飲ませ方』の記事で詳しく紹介しています。
成長毎の餌の選び方
離乳期
子猫は生後3週間~生後2か月の間を離乳期といい、この間にミルクだけの生活から離乳食への切り替えを行います。この時期は先に説明しましたように、子猫用のフードをふやかした離乳食とミルクを与えましょう!
成長期
生後2か月~1歳は成長期と呼び、この間に摂取する栄養素が今後の猫の健康に大きく影響を及ぼします。子猫は成猫の3~4倍はエネルギーが必要ですので、フードは十分与えるようにしてください。
生後2か月頃になると、子猫の歯もだいぶしっかりしてきますのでフードはふやかす事なくカリカリのまま食べられるようになってきます。
この頃ミルクがまだ残っているようでしたら、ご飯の時に少しふりかけてあげたり、分量通りに溶いてご飯の横に添えてあげたりしても構いません。
フードの選び方
子猫の必要としている栄養素と成猫のそれは大きく違いますので、必ず子猫用のフードを選ぶようにしてください。多少割高にはなりますが。1歳程度までは子猫用のフードを与えるのがベストです。
子猫に与えるフードは基本的にはカリカリのドライフードが一番です。この頃は乳歯から永久歯に生え変わる時期でもあり、子猫は歯を痒がります。
ドライフードを与えて噛む作業をする事で、むず痒いのも解消されますし、成長過程においても噛む作業というのは、健康な身体を作っていくうえで大切な事ですので、是非ドライフードを与えるようにしてください。
ウェットフードを与えたいのであれば、ドライフードの上にトッピングとして使うとよいでしょう。粉ミルクも栄養価が高いので、もしも残っているようであればドライフードの上にふりかけて与えても問題ありません。
また、フードのパッケージに記載してある成分表を確認して、穀物は出来るだけ使用していない物を選ぶ事をおすすめしています。
子猫が餌を食べない時の対処法
固さが気に入らない
離乳食の時期はフードをふやかしてあげていると思いますが、乳歯が生えそろうに連れて、ふやかす必要もなくなってきます。カリカリのフードをすんなり食べていると思ったら急に食べなくなる子猫もいるのです。
こんな時は、再度フードをふやかしてから与えてみてください。まだ歯茎がしっかり固まっていない時期ですので、時には柔らかい物を欲しがる子猫も多くいます。
ご飯を変えた
飼い主さんも色々なフードを試してみたいと思います。よかれと思ってフードを変えた途端に食べなくなる子猫もいますのでその点は要注意です。
突然今まで食べていた物と匂いが変わってしまうと、警戒心から食べてくれなくなる事がありますので、新しいご飯に変える時には元々食べていた物を混ぜ込んで与えるようにしましょう。
ご飯が古い
これは決して賞味期限が過ぎているという事ではなく、フードは袋を開封した瞬間から酸化が始まっていき、きちんと密封保存しておかないと、匂いにも変化が出てきてしまいます。
猫はその違いを敏感に察知しますので、いつもと同じフードでも食べなくなってしまう事があります。
これは、保存さえきちんとしておけば解決する問題ですが、子猫の1回に食べる量はさほど多くありませんので、子猫用のフードはなるべく少ない容量の物を購入するようにして、なくなりそうになったら買い足すようにしていく方がよいでしょう。
病気の疑い
色々試してみても、丸一日ご飯を食べてくれない様子でしたら動物病院に連れていきましょう。子猫は体調不良になると、悪化するのが早いです。
早めに手を打たないと重篤な状態になってしまう場合もありますので、丸一日立たなくても様子がおかしいようでしたら、早めに動物病院へ連れて行くようにしてください。
子猫に離乳食を与えるタイミングは合っていますか?間違ってしまうと上手く食べてくれない事もあります。子猫へ離乳食を与えるタイミングについて、『子猫に離乳食を与えるタイミングは?正しく栄養を取らせよう!』の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
子猫はミルクから離乳への切り替え時が最も手のかかる時だと言われています。でもそんな手のかかる時間は、これからの猫の一生に比べるとほんの一瞬の事です。その間の子猫独特の愛らしい仕草や表情は、その時にしか見る事ができません。
離乳食を用意して与える手間は大変な物かもしれませんが、離乳食の時期にきちんと栄養を取って身体の基礎作りをしておかないと成猫になってからの健康状態に大きく影響が出てしまいます。
飼い主さんは大変な労力をかける代わりに、子猫が見せてくれる今だけの可愛らしさを、じっくり堪能してくださいね。