愛猫と一緒に寝るのが幸せという飼い主さんは多いのではないでしょうか。自分がベッドに入ると、それを見た猫が付いてきて寄り添って寝てくれるのは、なんとも言えない幸せを感じますよね。
でも、実は猫と一緒に寝るのはよくないという話もあります。
一緒に仲良く生活をしていても、猫のためには適度な距離を保つほうがいいという話もあるのですが、何故そのように言われるのか、詳しく説明していきますので、是非参考にしてみてくださいね。
目次
猫と一緒に寝るのが良くない理由
猫を気にしながらの睡眠
猫と一緒に寝ている時、猫はどんな場所にいますか。飼い主さんと一緒に寝たがる猫は、大抵身体の一部を飼い主さんの身体にくっつけていたり、飼い主さんの腕などに頭を乗せたりして寝ていることが多いと思います。
そんな風に猫が寝ていると、飼い主さんは自分が寝返りをしようとしても猫を起こしては可哀想という気持ちから、つい自分が動くのは我慢してしまいませんか?
たかが寝返りと思うかもしれませんが、睡眠中の寝返りは疲労回復を促すうえでも大変重要なことだと言われています。
実際自由に寝返りをできずに起きた朝は、少し疲労感が残っているように感じる飼い主さんは多くいます。このようなことから、猫と一緒に寝るとそちらに気が回ってしまい、良質な睡眠が取れないと言われています。
生活リズムの違い
猫は昼間ぐっすり寝ていることもあり、夜間や明け方に眠りから覚めて活動をし始めることが多いです。飼い主さんがまだ寝ている時間に、寝室を走り回ったり、遊んで欲しくて飼い主さんの顔をつついたりしてくることもあります。
可愛い猫が悪気もなく行っていることなので、怒る気にもなりませんが、これがあまり頻繁になってしまうと飼い主さんの生活リズムが狂ってしまいます。
この場合も、やはり睡眠の邪魔になりかねませんので、生活リズムの違う猫とはあまり一緒に寝ない方がいいと言われているのです。
アレルギー症状の悪化
喘息やアレルギーなどの持病を持っている人でも、猫を飼っている人は割と多くいます。このような体質の方は、猫と一緒に寝るのはあまり好ましくありません。睡眠時間は1日の疲れを回復させる大切な時間です。
その大切な時間に、アレルギー症状を引き起こす要因となる物を側においておくのでは、身体は十分に休まることができません。最悪の場合、アレルギー症状が悪化してしまう場合もありますので、寝室には猫は入れないことをおすすめします。
猫アレルギーなどの症状や抑える方法について、『猫アレルギーの症状が出た!?少しでもアレルギーを抑える方法』の記事で更に詳しく解説しています。
寄生虫のリスク
外出を自由にしている猫と一緒に寝る時には、ノミやダニなどの寄生虫の心配をする必要があります。ノミダニ予防をしていても、自由に外に出ている猫はどうしても寄生虫のリスクは付いてくると思いましょう。
それに気が付かないままに一緒の布団で寝てしまうと、室内でノミやダニが繁殖してしまう恐れもあります。
本来であれば、自由に外に出すこと自体がおすすめはできませんが、どうしてもその習慣を変えることができないのであれば、やはり一緒に寝ることは避けるようにしましょう。
猫のノミやダニ対策はちゃんと行っていますか?猫の寄生虫対策について、『猫のダニやノミはどう対処すべき?早めにやっておきたい予防法!』の記事で更に詳しく解説しています。
分離不安症
飼い主さんと猫の1対1の生活の場合、起きている時も寝ている時も、常にお互いが側に居る生活を続けていると思いますが、そのような環境が続くと猫は飼い主さんに依存し過ぎてしまい、分離不安症になってしまう場合があります。
分離不安症はある日突然発症し、飼い主さんが留守の間など、飼い主さんと離れていることに不安を感じ様々な問題行動を起こしてしまうようになります。
- トイレ以外の場所で粗相をする
- 留守中鳴き続けて、声が枯れてしまう
- 飼い主さんが外出の準備をし始めると、騒ぎだす
- 食欲が落ちる
- 普段からやたらに鳴くようになってしまう
- 壁や家具で爪とぎなどをするようになったり、物を壊したりするようになる
分離不安症になると、上記のような問題行動を起こすようになります。それだけではなく、不安な気持ちが更に増していくと、血圧が上昇したり脈が早くなったりして、体調不良を引き起こしかねません。
では、そうならない為にはどのように生活していけばいいのか、次の項目で説明していきたいと思います。
猫と生活する上で守りたいこと
構い過ぎない
昼間は仕事や学校であまり構ってあげていない分、帰宅した後にはスキンシップを取るのは全く問題ないのですが、自宅で過ごす時間の長い飼い主さんは、猫をほっておく時間をあえて作るなど、生活にメリハリを付けるようにしましょう。
猫が昼寝をしている横で飼い主さんは常に過ごし、寝ている猫を頻繁に撫でるような生活をしているようであれば、それはすぐにやめるようにしてください。
飼い主さん自体も猫に依存し過ぎないように、時には別々に過ごす時間をあえて作る努力をするようにしましょう。
猫が自分だけで遊べる環境を作る
本来猫は単独で行動をする生き物です。その性質をきちんと生かすような環境を整えてあげましょう。キャットタワーに揺れるおもちゃを設置してあげると、上下運動をすると共に、そのおもちゃで狩りの真似事をして遊ぶようになります。
電池などを入れて、自動で動くようなおもちゃもおすすめです。猫の本来持つ狩猟本能を刺激することで、一人で遊ぶ楽しみを覚え、飼い主さんが留守の時でも落ち着いた気持ちで過ごすことができるようになります。
猫に依存し過ぎない
そもそも猫が分離不安症になってしまうのには、飼い主さんの方に原因があることが多いです。いくら可愛いからといって、あまり構い過ぎないようにして、自分も猫以外の趣味などを見付けるようにしましょう。
飼い主さんが猫に依存し過ぎてしまうと、先に紹介したように猫も飼い主さんに依存するようになり、その結果分離不安症になってしまう可能性が高くなります。
分離不安症は悪化すると、猫がうつ病になってしまうこともありますので、猫が大事で健康で長生きをして欲しいのであれば、猫に依存し過ぎない生活をしていくべきです。
猫と一緒に寝ると依存関係になってしまう可能性があります。でも猫が添い寝してきた時の気持ちをまず知っておきましょう。詳しくは、『猫が添い寝してくる時の気持ちや添い寝の良い所、悪い所を解説!』の記事を参考にしてみてください。
コミュニケーションはきちんと取る
猫に依存し過ぎないようにと説明をしてきましたが、適度なコミュニケーションやスキンシップは大切です。
1日の中で時間を決めて、おもちゃを使って一緒に遊んだりおやつをあげたりして、信頼関係をきちんと築いていくことも、依存し過ぎないことと同様にとても大切なことになります。
一緒に過ごす時は一緒の時間を思い切り楽しみ、別々に過ごす時にはお互いに干渉しないような、メリハリのある生活を送っていくことが猫との生活では必要なことです。
猫が嫌がることはしない
猫は本能的に嫌がることがいくつかありますので、それを覚えておくようにしましょう。
- 大きな音を出す
- 大袈裟な身振り手振りをする
- 匂いのきつい香水や化粧品を使う
- 突然上から触る
- 目をじっと見つめる
ある程度の個体差はありますが、基本的にこれらのことはほとんどの猫が苦手とすることです。猫と一緒に生活をしていくのであれば、猫の性質も覚えておいてあげてください。
まとめ
猫と一緒に寝るのが、どうしてよくないのかを紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。最後まで読んで、少しがっかりしてしまっている飼い主さんもいるのではないかと思います。
でも、猫の健康と自分自身の健康を考慮すれば、なるべく一緒に寝るのは避けることをおすすめします。
たとえ一緒に寝なくても、きちんとコミュニケーションを取って信頼関係を築いていれば、猫との生活にはなんら支障が出ることはありません。
それよりも適度な距離感を保ち、お互いが依存し過ぎない環境を作っていくことが大切です。