猫を洗濯ネットに入れると、おとなしくなるので移動などに便利という話を聞いたことはありませんか?
既に多くの飼い主さんが洗濯ネットを上手に利用されているのですが、なぜ猫は洗濯ネットに入れるとおとなしくなるのか、その理由を知っている方は実は少ないのではないでしょうか?
そこで今回は、猫を洗濯ネットに入れるとどうしておとなしくなるのか、その理由を紹介していきたいと思います。
それと合わせて、洗濯ネットの上手な使い方も紹介しますので、まだ使用したことのない飼い主さんは、ぜひ参考にしてみてください。
目次
猫が洗濯ネットでおとなしくなる理由
洗濯ネットの効果
猫におとなしくしていて欲しい時には、洗濯ネットに入れてしまうのがおすすめです。決していじめている訳ではなく、狭い場所を好む性質を持っている猫は洗濯ネットに入れると不思議とおとなしくなります。
これは、それまで暴れていたとしても、洗濯ネットに入れてしまうとほとんどの猫が不思議とおとなしくなってくれますよね。では、なぜ猫は洗濯ネットに入れるとおとなしくなってしまうのか?
猫は狭くて周りが囲まれていて、安定できる場所を本能的に好みます。これは猫自身が意識的にそうしているのではなく、そういう場所に入ると自然と落ち着くのです。そのため、多少暴れている時でも洗濯ネットに入れるとおとなしくしてくれるようになります。
洗濯ネットは細かい網目状で通気性もよく、すっぽりと包まれているようでありながら外の様子を確認できるので、なかにいる猫からすると更に安心できる環境なのかもしれません。
得られる安心感
洗濯ネットに入れてしまうと、猫の身体全体がネットに包まれている状態になると思いますが、猫はこの全身が包まれている状態に安心感を得ることができます。
同じように、タオルや毛布で全身を包んでしまうとおとなしくなる猫が大変多いですよ。
洗濯ネットの選び方
猫を洗濯ネットに入れると、猫がおとなしくなってくれる理由を紹介しましたが、洗濯ネットと言っても形や大きさなどは様々あります。どんな洗濯ネットがいいのでしょうか。
サイズ
猫の大きさよりも一回り大きいくらいのサイズが最適で、全体の大きさだけではなく、出入り口の大きさも確認するようにしてください。中に入ることは可能でも出し入れする時にぎゅうぎゅう詰め混むようではサイズでは小さいです。
一方、全体の大きさが猫の身体よりもあまり大きい物を選んでしまうと、ネットの中で暴れてしまうのでサイズ選びは重要なポイントです。多頭飼いしている飼い主さんは、猫それぞれの大きさに合わせて用意しておくといいでしょう。
網目
網目が細かすぎて一見布地のように見えるネットは、中が見えにくいこともありますのであまりおすすめできません。
網目が大きすぎても、猫の爪がにょきにょき出てきてしまうので扱いにくくなります。網目はなるべく小さくて、更に中の様子が確認できるようなものがおすすめです。
形
洗濯ネットの形状は本当に様々あり、マチのない袋状のものや、筒状、巾着のような物もあります。形はお好みのものでいいのですが、ネットの入口部分は巾着タイプの物が猫の出し入れはしやすい場合が多いです。
チャックタイプでも問題はありませんが、慌てている時などに猫の被毛や尻尾をチャックに挟んでしまう飼い主さんが多いので、その点は気を付けるようにしてください。
洗濯ネットを有効活用する場面と利用するメリット
動物病院に連れていく時
普段どんなにおとなしい猫でも、動物病院だけは苦手にしている猫は多いですよね。診察台に乗せた途端に暴れ出しても困りますので、動物病院でも猫の診察時には洗濯ネットを活用しているところが大変多くあります。
あらかじめ自宅で洗濯ネットに入れていってしまえば、診察もスムーズに受けることができます。キャリーケースに入れて連れて行くにしても、何かの衝撃でケースが開いてしまうことがないとも限りません。
大半の猫は衝撃の起きたタイミングでケースのドアが開いたら、外に飛び出してしまうでしょう。これが車の中でしたら逃げ出して迷子になることはありませんが、飼い主さんが一人で猫を連れていた場合には、運転に支障が生じてしまうかもしれず大変危険です。
外を歩いている時などでしたら、そのまま迷子になってしまうかもしれませんので、キャリーケースでの移動の際には、洗濯ネットに猫を入れてそれをケースに入れるという二重の体制がおすすめです。
こうしておけば、万が一猫がケースから出てしまってもすぐに保護をすることが可能です。
災害時
ここ数年、避難を伴う災害が各地で起こっています。いつ自分の住んでいる地域がそうなるかは分かりませんが、避難時は人も慌てていることが多く、飼い主さんのその様子につられて猫も落ち着きがなくなることがよくあります。
そんな時に猫を確保し、自分の避難グッズも持って避難するのは大変な労力となります。
このような時にも、まず猫を洗濯ネットに入れておき、それから自分の避難の準備をするようにすれば猫も洗濯ネットの中で飼い主さんを視線のなかにおきながらおとなしく待っていてくれるでしょう。
避難場所もどんな状況かは分かりません。洗濯ネットに猫を入れておけば、万が一の時でも片手で猫を持つことができますので大変便利です。
ケアがスムーズにできる
猫をネットに入れておくと、様々なケアがしやすくなるメリットもあります。例えば爪切りですが、猫が暴れてしまってなかなかうまくいかないこともありますが、この時にも洗濯ネットを活用しましょう。
洗濯ネットに入れたまま猫の手を軽く握り、爪の先だけをネットの外に出して切ってあげればいいのです。
あっという間にできますので、是非試してみてください。動物病院での注射などをする時にも、ネットの上から注射をすることができますので、時間もかからずに猫にかかるストレスも最小限で済みます。
シャンプー時にも活用
シャンプーをする時にも洗濯ネットを活用することができます。この時には、猫の頭だけを洗濯ネットの外に出してあげてください。シャンプーをする際には、シャワーをかけるのも洗うのも全てネットの上から行います。
そもそも洗濯用のネットですので、ネットの上からでも十分綺麗にすることが可能です。ドライの時にもそのまま行うことが可能です。
ただし、ネットの下には水が溜まりがちですので、下にはバスタオルなどをひいて、こまめに交換しながら行うとよいでしょう。
タオルドライやドライヤーを使用してのドライを行った後、ある程度乾きましたら猫の様子次第では、ネットから出して足の付け根など乾きにくい部分もしっかりと乾かしてあげてください。
暴れてしまう猫でしたら、最後までネットに入れたまま、しっかりと乾かしてあげましょう。
猫をお風呂に入れる時に暴れてしまって上手くシャンプーできなくて悩んでいる方は、『猫をお風呂にいれる頻度はどのくらい?おとなしく入れる為にできること』の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
猫を洗濯ネットに入れると、何故おとなしくなるのかを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?元々狭いところが好きな猫にとっては、洗濯ネットの中は意外と心地良い環境だったようですね。
猫を洗濯ネットに入れるのは、多くの動物病院でも取られている方法だそうですので、飼い主さんも自宅で爪切りやシャンプーなどのケアをする時には、どんどん活用してみてください。
ただし、洗濯ネットに入った時には、動物病院へ連れて行かれたりシャンプーをされたりなど、猫にとってあまり嬉しくないことばかりが起きる状況ですと、猫は洗濯ネットに対して嫌なイメージを持ち、入るのを嫌がるようになってしまいます。
日頃から洗濯ネットを猫の身近に置いておき、時にはそれを使って一緒に遊んであげるなど、嫌なイメージが付かないようにしておきましょう。猫によっては洗濯ネットに入るのを嫌がる場合もあります。あまり嫌がって抵抗するようでしたら、無理強いはしないようにしてあげてください。