愛犬にとって、1日の中で最も楽しいイベント!それはお散歩です!飼い主さんにとっても、ゆっくり散歩しながら外の空気を吸うことは日頃の疲れを癒すいい機会ですね!
でも、飼い主が愛犬に引っ張られてしまうようなお散歩は正しいのかどうか疑問に思いませんか?お散歩中にもトラブルが多発してしまうと、楽しいはずのお散歩も残念な結果になってしまいます。
どうしてトラブルが起きてしまうのでしょう?今回は、犬の散歩のしつけ方や言うことを聞いてくれない理由をお伝えします。
目次
犬が散歩で言うことを聞かない理由
いい気持ちでお散歩していても、なかなか愛犬が言うことを聞いてくれず、困った経験のある飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか?どうして飼い主の言うことを聞いてくれないのか、詳しく理由を解説していきますね♪
他の犬や猫が気になる
お散歩に出かけると、他の犬や人に会ったり、他の動物に会うことがありますよね。好奇心旺盛な性格をしている犬は、自分以外の動物が気になる存在です。相手の情報を知ろうとするあまり、飼い主さんの言葉を無視してしまうことがあります。
これによって、喧嘩に発展することもあり、トラブルの原因になることもありますので、しっかりと言葉を聞かせることが大切です。
また、発情期中の犬は周りのことが見えなくなるくらい、お互いに引きつけあってしまうので、発情期中のお散歩は避けた方がいいでしょう。
お散歩が久しぶりで感情が高ぶっている
雨や強風などで、なかなか外に出る機会が無かった犬が久しぶりに外に出ると、歩き方もルンルンで、面白い子になると飛び跳ねて嬉しさを表現しますね!
本当に可愛いと思う時間ですが、犬の感情が高ぶりすぎたあまりに、言うことを聞かなくなってしまうことがあります。これでは飼い主さんも困ってしまいますよね。まずは、お散歩の前に落ち着かせてからお家を出発するように心がけましょう!
自分の縄張りをチェックしている
いつも同じルートを歩くお散歩でも、立ち止まり、ずっと何かを臭っている時があります。この時に声を掛けても、動かない犬が多いですね。
それはなぜかというと、自分の縄張りによそ者が入ってきていないかチェックしているためです。何か臭っているのは、他の犬や猫の排泄物が多いのです。排泄物の中には、その犬や猫の情報が詰まっていますから、一生懸命正体を探ろうと臭っているのです。
しかし、排泄物からの伝染病の感染も恐ろしく、衛生的にも飼い主にとっては止めさせたいところですよね!そんな時は、少しリードを軽く引っ張ったり、声を掛けたり、犬の気持ちをこちらに向かせてから再びお散歩へ出発するようにしましょう。
飼い主さんのことを自分より下の立場だと思っている
愛犬のことがいくら可愛いからと言っても、甘やかすことは厳禁です。
この場合の犬は、飼い主さんを自分より下の立場に見ていることが多く、犬からすると、お散歩に自分が連れて行ってあげている感覚だったり、言うことを聞かなくていい相手になってしまっていることが多いのです。
主従関係が明らかに崩れてしまっている結果です。なので、飼い主さんの言うことを聞きません。それがお散歩の1コマでも、通常の生活の中でも、です。これは決して良好な関係とは言いません。
主従関係が崩れてしまっていると言うことは、飼い主さんを含む人間を甘く見ていることと変わらないので、人を咬む犬になってしまう危険性があります。
人を咬まないと思っていても、ある日突然、それはお散歩の途中に起こりうる話かもしれません。他の犬や動物と喧嘩などのトラブルになった時にも、制止がききません。
そのような犬は、もちろん自分の身を守ることも大切ですが、それよりも自分の立場はリーダーであり、自分より下の立場である飼い主さんを守るべきと感じています。
そういった理由が原因で、不要な生傷を作ったり、いつもせわしなく飼い主さんを監視していたりとストレスがすごくかかってしまっているのです。
これは飼い主さんの責任であることが多いので、愛犬のことを思うなら、犬にしっかりと飼い主さんがリーダーであると言う認識をさせて、安心させてあげることが大切なのです。
犬が散歩中に言うことを聞かない理由は上記のようなことが挙げられます。一番最後にお伝えした「飼い主さんのことを自分より下の立場だと思っている」ということが、犬が言うことを聞いてくれない問題の中で、一番厄介であると言えます。
愛犬が変わることと並行して、飼い主さんも自分のことを見つめなおさなくてはいけません。
根気が続かず途中で断念した、と話を聞くこともありますが、この問題は飼い主さんが変わらなければ意味のない問題なのです。途中で断念してしまうと、犬はますます言うことを聞かなくなるでしょう。
なので、しっかりと信念を持ち長期戦であることも見越したうえで、取り組んでいくことが重要です。また、子犬の散歩デビューのタイミングについては、『犬の散歩時間はどのくらいが適切?飼い犬が歩かない時の対処法も!』の記事で詳しく紹介しています。
では、次にその他のケースのような状況に対して、飼い主さんがリードする散歩のしつけの方法をご紹介します。
飼い主がリードする散歩のしつけ方
飼い主さんの側を付いて歩く犬の散歩のことを、リーダーウォークと呼びます。これは飼い主さんが、犬を先導、誘導して歩くことです。ブリーディングショーを見たことのある方なら、知っている方法です。
とてもスマートでカッコイイですよね!リーダーウォークの利点としては、不慮の事故を防いだり、トラブルを回避することができることです。
リードを常に緩めて歩くので、リードを引っ張ることもありません。よって、愛犬の首のヘルニア、眼圧の上昇を防ぐことにも繋がり、犬の健康面にも良いのです。
ただし、リーダーウォークの訓練を始める前に、まずは基本的なコマンドのオスワリ、フセ、マテ、オテができるようになってから始めましょうね!
リーダーウォーク実践① 室内でトレーニング
まずは室内で首輪とリードを付け歩かせてみましょう。飼い主さんの手にはリードを持つようにし、飼い主さんの横で犬にオスワリをさせます。この時に、リードがたるむくらいで握りましょう。自分が動ける範囲を覚えさせることがまず1番目の目的です。
リーダーウォーク実践② 犬がリードを引いても緩めない、寄って行かない
犬が自由に身動きをしていると、きっとリードを引くでしょう。でも、この時はジッと我慢です。リードを緩めたり、寄って行ったりしないでくださいね。そうすると犬は首への刺激が不快で、引っ張ることを諦めて、自分が動ける範囲で動くようになります。
この時に、諦めずに引っ張り続ける犬がいます。これを対向反射と言い、首や胸に圧力や刺激を感じると、反射的に同等の力で対抗しようとする習性です。これは習性なので、飼い主さんがジッとしていても止まることはありません。
そのような場合には、引っ張ることでマズル部分がキュッと締まる仕組みのヘッドカラーを利用しましょう。犬のマズル部分は敏感な場所で、その部分が締め付けられることで嫌な思いをします。
ですが、引っ張らなければ締め付けられることはないのです。このことで、犬自身が引っ張る=嫌なことが起こると理解させましょう。
リーダーウォーク実践③ おやつなどのご褒美を与える
訓練を続けていると、次第に飼い主さんの側に寄りそう形になってくると思います。この時に、おやつをあげたり、精一杯褒めてあげてご褒美をあげましょう。
引っ張った時は、実践①、②から再びスタートしてください。成功した時だけ、犬にご褒美を与えることで、【引っ張らない=いいこと】と言う認識をさせてください。
リーダーウォーク実践④ 外で訓練
実践③までができるようになると、いよいよ外での訓練です。外に出ると落ち着きがない場合は、実践①~③を外で練習しましょう。これをクリアできたら、実際に歩いてみてください。
きっと側に寄り添って、飼い主さんのことを気にしながら歩く犬に成長していっていますよ♪もし、歩いている途中にリードを引っ張ったりした場合は、歩くことを中止しましょう。そして、犬とアイコンタクトを取り、コマンドをさせてからもう一度トライするようにしてください。
リーダーウォークのしつけをする際の注意点ですが、犬の集中力は10分~15分程度です。集中力が途切れてきたと感じたら、しつけを中止して、時間帯をずらしたり、翌日に再開するようにしましょう。
この時に飼い主さんが焦ってしまい、長時間訓練をしていると犬にとってはストレス以外の他ならぬものになってしまいますので注意してあげてくださいね!
よく散歩で悩まされるのが雨の日の散歩ですが、実際に雨の日でも散歩は必要なのでしょうか?詳しくは、『犬の散歩は雨でも必要?雨が続いた時の対処法』の記事で解説していますので、ぜひ今後の参考にしてみてください。
まとめ
犬のお散歩で、犬自身も飼い主さんも楽しく過ごせるようになれれば素敵ですね!リーダーウォークのしつけは、犬によっては1度で覚える子もいますが、日数が必要な子もいます。
万が一、できなくても叱らないであげてください。きっと愛犬は飼い主さんの笑顔が一番のご褒美だと思っていますので、おおらかな気持ちで取り組んでくださいね。