猫は、お昼の時間の間、うたた寝していることが多いですね。猫の語源の「寝子」にそのまま当てはまる程、よく眠ります。
起こして遊ぼうと誘っても、うっすら目を開けるだけで面倒くさそうに再び眠りについてしまいますよね。
明るい時間帯に沢山寝てしまったら、眠れなくなってしまいそうな気もして心配してしまう飼い主さんもチラホラ見受けられます。人間からすると昼間は起きて活動し、夜は眠る生活が一般的と言えますが、猫はどうなのでしょう?
猫の最適な活動時間についてお悩みの飼い主さんへ、今回は猫の元気になる時間帯と睡眠時間についてご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね♪
目次
猫は夜行性ではなく、夕方や早朝に行動が活発になる!
猫は夜行性と思われていることが多いようですが、実は夜行性と言うよりも、夕方と早朝に活発に動き回るようになる動物です。これは薄暮行動性(はくめいはくぼせい)と言い、野生の頃からの猫の習性なのです。
薄暮行動性の動物は猫以外にも、犬、ウサギ、ハムスター、モルモットなどが挙げられます。
薄暗い時間は狩りに最適!
猫の瞳には「タペタム層」と言う器官があり、人間の1/6の光量でも増幅させ獲物をハッキリと見ることができます。ですので、暗い夜も猫にとっては、明るい時間帯と同じように見えているのです。
鳥などの生き物は、鳥目と言って薄暗い時間から目が見えづらくなることから、動き回ることをやめます。更に猫にとっては、薄暗い夕方や早朝は、闇に紛れ身を隠しやすく、狩りに最適な時間なのです。
危険度が低い時間帯
狩猟本能を持っている動物は、夜行性の動物もいます。これらの夜行性動物と時間をずらして活動することで、猫は身の安全を確保しやすくなるのです。狩りの最中に邪魔が入ることを避け、安全に狩りを行う為に、猫の遺伝子は夕方や朝方にインプットしていると言えます。
発情期にはソワソワしだし鳴くことも
猫が活発になる夕方と朝方は、発情期を迎えた猫にとってはソワソワしだす時間帯です。発情期は年に2~3回訪れますが、メインは2月ごろですね。
繁殖には、猫自身の体力がみなぎる時間帯が最適ですので、朝方に発情期の猫特有の鳴き声で、目覚めてしまう方も多いかもしれません。
朝方や夕方に走り回る
我が家の猫は、私が寝る時は安全のためキャットケージに入れているのですが、朝方になると中に入れているキャットタワーの上り下りを繰り返し、ガシャンガシャンとよく聞こえます。
室内フリーで飼っている方は、階段の高速上り下りなどを見た経験があるのではないでしょうか?
屋外の猫と比べて、比較的穏やかな生活を送っている家猫は、狩りなどを行うチャンスが無く、体を持て余していることがあります。よって、活発になる朝方や夕方に、体に有り余っているエネルギーを発散しようと駆け出すこともあるのです。
猫がお昼に寝ているのは体力温存のため
明るい時間帯に、猫が眠っている姿をよく見ると思います。猫の睡眠時間は平均12時間~14時間程で1日のほとんどを寝て過ごします。これは、狩りに使うために必要なエネルギーを使わずに温存しようと眠っているのです。
ちなみに猫は、レム睡眠と言う、眠りが浅い状態の睡眠を多くとっています。飼い主さんが近づくと起きるのは、このことからです。レム睡眠は、脳は覚醒状態にあるので、万が一の危険に即座に対応することができます。
これは防衛本能からなので、猫が熟睡している姿を見られることは稀と言ってもいいでしょう。
もし熟睡している姿を見かけたら、猫にとっては危険が無い相手で安心できると認めていることになりますので、飼い主さんにとっては胸を張って、自慢できることなんですよ!
雨の日はずーっと寝ていることが多い
雨の日の猫は、ずっと寝ていることが多いですね。朝方も夕方も眠っている時だってあります。これは、狩りの対象となる小動物が雨によって巣穴から出てこないことを、猫は知っているからです。
また、水に濡れることを嫌う猫の性質から考えても、【雨=狩り】のお休みと考えているのでしょう。
猫が活発になる時間帯は、早朝と夕方と言うことが分かっていただけましたか?お昼に長時間寝ていることも、猫の狩猟本能を考えると自然のことですね!でも、夕方や朝方以外の時間帯。
例えば、夜中に猫がずっと起きて活動しているケースがあります。猫が夜中に起きて活動している理由は、エネルギーの発散が上手にできず、体力が有り余っている場合があります。
狩猟本能はどこに行ってしまったの!?と不安になる飼い主さんもいらっしゃるかもしれませんね。そこで次に、運動不足に陥らないための対処法をご紹介していきますね。
猫に散歩が必要かどうかについて、『猫に散歩させるのは賛否両論?!散歩をさせるなら気をつけたい注意点』の記事で詳しく解説しています。
夜中にずっと起きているのは体力が有り余っている可能性も!
猫が夜中にバタバタとまるで運動会をしているように、走り回る活動をしていることを「真空行動」と呼びます。これは、何もない場所で突然暴れるように激しく活動することから、このように呼ばれています。
真空行動は、本当は狩りで発散したいエネルギーや、溜まったエネルギーを発散している行動です。猫にとっては、体力が有り余り、物足りなさを感じているサインと言えます。
多頭飼いの場合は、1匹に触発されて次々と真空行動を起こし、真夜中の大運動会に発展することも…。どのように対処していくかが、運動会を中止させるポイントになります。
猫の生活スタイルを知る
猫は午前中から寝始めることが多く、たまに起きてパトロールをしたり、お水を飲んだりします。そして、夕方に活発な時間を過ごし、夜からまた寝始め、朝方に起き活発な時間を過ごします。
これらの時間の流れが、一般的な猫の本能での生活スタイルです。よって、エネルギーを発散させる時間帯にも気を付けてあげないといけません。
エネルギーの発散方法は遊び!
飼い猫の場合、エネルギーを発散する方法はやはり、遊んであげることでしょう。猫じゃらしや、不規則に動くボールなど、猫の狩猟本能をくすぐるような、おもちゃで一緒に遊んであげると喜びます。満足した猫は、夜中もぐっすりと寝てくれるようになりますよ。
キャットタワーの上下運動で解消!
猫はキャットタワーなどの高い場所に登ることも大好きですね!大型のキャットタワーの上り下りは、いい運動になります。レーザーポインターなどのおもちゃの合わせ技をすると、より喜んで遊んでくれますよ!
いい睡眠をとるために
遊んで発散させたつもりでも、猫が寝てくれない場合、寝床になにか問題があるのかもしれません。猫は、暗くて狭く、静かな場所が好きな性質の生き物です。そして夏は涼しく、冬は暖かい場所がとっても好きです。
猫の寝床の置き場所は最適か、もう一度見直してみましょう。寝床を段ボールで囲ってあげるなど、猫にとって寝やすい場所になれば、猫も安心して寝てくれるかもしれません。
生活リズムを飼い主さんベースにする
真夜中の運動会はマンションなら近隣の苦情に繋がりやすいですし、飼い主さんもおちおち寝てられない状態になるので、控えたいところですね。
ですので、猫の生活を飼い主さんのベースに合わせてもらいましょう。夕食が終わった後、かまいながら、集中的に遊んであげることがポイントになります。
これは子猫の時から、行っている方がより効果が期待できます。ぐっすり猫が夜中に寝てくれると、飼い主さんも安心しますよね!規則正しい生活スタイルは、両者にとってプラスなものです。心がけていきたいですね!
猫とのコミュニケーションの為にも、猫が喜ぶ触り方や遊び方を知っておきましょう。詳しくは、『猫好き必見!猫が喜ぶ触り方や遊び方を全て解説!』の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
猫の活動時間と、それに対する理由、対策などをご紹介してきました。猫と暮らすと言うことは、お互いに妥協しながら生活を送り、切羽詰まって考えないことが大切です。
真夜中の運動会にだって対策があるのですから、きっと何事にもいい方法が見つかります。より良い猫との生活のために、飼い主さんも健康であって欲しいもの。しっかり睡眠をとって、両者とも気持ちよく生活できるといいですね!