猫は皮膚トラブルが原因でハゲができてしまうことがあるのですが、精神的なダメージでもハゲができてしまうことがあるのをご存知ですか?
猫がどんな時にストレスを感じてハゲしまうのかを、ハゲる仕組みと共に紹介していきますので、ご自分の猫はその可能性がないのかを知るためにも、是非最後まで読んでみてください。
目次
猫はストレスでハゲる事もある
ハゲの原因を探る
猫の被毛がハゲている部分を見付けたら、ますはその周辺をよく確認しましょう。
皮膚はどのような感じなのか、被毛はどのように抜けているかによって、皮膚病やその他の病気によるハゲなのか、ストレスが原因となってできたハゲなのかがある程度分かってきます。
ストレス性のハゲの特徴
ストレスが原因で起こるハゲには2つの種類があります。
過剰なグルーミング
猫はストレスを感じると、普段よりも過剰にグルーミングをし始めることがあります。これはグルーミングをすることで、自分の気落ちを落ち着かせようとしているのです。
この過剰なグルーミングによってできてしまうハゲは、内ももやお腹など猫が最も舐めやすい箇所に表れます。
この時の皮膚の状態は、過剰に舐めることで少し赤身を帯びているかもしれません。被毛の状態は、引きちぎられたような感じで根元が短く残っていることが多いです。
自然脱毛
精神的なストレスが溜まると、被毛が自然とパラパラと抜け落ちます。この場合は、痒みも痛みもなく根元からきれいに抜け落ちますので、皮膚はきれいな状態のままです。
抜ける箇所は身体のどこに表れるかは分からず、被毛の抜けた場所を猫が気にすることはほとんどありません。
猫はストレスを感じやすい生き物
猫は自分の思うままに、自由気ままに生きているように見えますが、実はとても繊細でストレスを感じやすい動物です。
ストレスを感じて溜め込んでしまうと、粗相をしたり下痢をしたりするなど、それは顕著に行動に表れてしまいます。
では、猫がどんなことにストレスを感じてしまうのかをいくつか紹介していきましょう。
トイレが汚れている
猫はとても清潔な動物です。トイレが常に綺麗な状態を保っていないと、それにストレスを感じてトイレ以外のところに粗相をしてしまうこともあります。猫が排泄をしたら、なるべく早く片付けるようにしましょう。
トイレの場所が落ち着かない
トイレの場所が気に入らない時も、猫はストレスを溜めていってしまいます。猫のトイレは、常に人が通るような動線は避けて落ち着ける場所に設置してあげましょう。
大きな音
猫は大きな音がとても苦手です。家の近所で工事などが行われていると、その音に対してもストレスを感じてしまいます。
工事が長期間に渡る時などは、音が一番聞こえる側の窓を閉めておくなど、音が少しでも小さくなるような工夫をしてあげてください。
オーバーリアクション
猫は、大袈裟な身振り手振りにもストレスを感じます。猫と接する時には、あまりリアクションを激しくせずに、なるべく穏やかな動きを心掛けるようにしてください。
引越し
引越しは、人にとっては心機一転で気分も上向きになることが多いかもしれませんが、猫は全く逆の気持ちです。
今まで慣れ親しんだお気に入りの場所や、隠れて遊ぶ場所などが一気に変わってしまうことに、気持ちが付いていけずかなりのストレスを抱えてしまいます。
引越しに伴い家具を買い替える時には、猫が気に入って座っていたソファや、身体を擦りつけて臭いを付けていた家具などは、どれか一つでもいいので残すようにしてあげてください。
また、可能であれば家具の配置などは、せめて新しい家に慣れるまでは以前の家の配置と似せて置くようにしてあげましょう。
引越しをするときには、必ず気をつけたいこともありますので、詳しく、『引っ越しは猫のストレスも最大!愛猫の為に引越し時に気をつけておきたい事』の記事で解説しています。
日光が当たらない
猫は身体に日光に当たらないと、ビタミン不足に陥り体調不良に繋がってしまうことがあります。
猫が日向ぼっこを好きなのは、日光に当たることによって健康に必要なビタミンの生成をしているからです。そのためにも、猫が日光に当たりながらくつろげる場所を作るようにしてあげてください。
外の景色が見えない
日光を浴びると共に、猫は外の景色を眺めることでストレス解消をしています。
1日中部屋のカーテンを閉めっぱなしにしていては、日光を浴びることができないだけではなく、外の景色を見ることもできず猫はストレスを溜めてしまいますので、猫が外を眺めることのできる場所を作るようにしてあげてください。
運動不足
猫は上下の運動を好みますので、ジャンプをして高い場所に飛び乗ったり、そこから飛び降りたりするような運動ができないとストレスを溜めてしまいます。
平面を走り回るよりも、キャットタワーのような高い場所に登って遊べる環境を用意してあげると、完全室内飼いでもストレスを溜めずに過ごすことができます。
同居の動物が増える
猫は縄張り意識が大変強いので、新しい動物が家族に加わるとストレスを抱えてしまうことがあります。新しく子猫などを迎え入れる時には、先住猫を常に優先しゆっくりと慣らしていくようにしましょう。
猫の多頭飼いについては、『猫の多頭飼いで気をつけること!崩壊を防ぎ仲良く過ごす為に…』の記事で更に詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
ストレスでハゲさせない為に飼い主ができること
ストレスのサインに気付く
猫はストレスを感じている時には、ちゃんと飼い主さんにそのサインを出しています。まずはそのサインに気が付いてあげることが大切なこととなるでしょう。ストレスサインをいくつか紹介していきますので参考にしてみてください。
- お気に入りのおもちゃで遊ばなくなる
- 同じ場所ばかり舐めるようになる
- 高い場所に登らなくなる
- 部屋の隅に隠れて出てこなくなる
- いつもと違う鳴き方をする
- 突然飛びついたりする
- 爪をとぐ場所が変わる
- 粗相をする
これらは、あくまでも一例に過ぎず、通常からこれらの行動をしている猫には該当しません。いつもと違う行動ととるということが、ストレスサインの1つのポイントになります。
では、猫がストレスを溜めないように、飼い主さんが日頃気を付けて欲しいことを紹介していきましょう。
安心できる場所を作る
猫は時には誰にも干渉されずに、自分だけでゆっくりと過ごせる場所が必要です。キャットタワーの一番上や、日当たりの良い場所に猫用のベッドを置いてあげましょう。
そこが気に入ればくつろぐ時には自然とそこに行くようになりますので、その場所でゆっくりしている時には、飼い主さんもちょっかいを出さずにそっとしておいてあげてください。
スキンシップをとる
普段はそっけないような態度とる猫や、撫でられることがあまり好きではない猫も、飼い主さんと一緒におもちゃで遊ぶのは大好きなはずです。1日に1回は必ず猫と遊ぶ時間を作るようにしてください。
日々スキンシップの時間をとるようにしていれば、猫の些細な変化にも気が付きやすくなりますので、何かにストレスを感じている時にも早めに気が付いてあげることができます。
来客の相手をさせない
来客があると、飼い猫をお客様に挨拶させようとする飼い主さんは意外と多いです。
飼い主さん以外にも簡単に触らせてくれるようなタイプの猫は構いませんが、驚いて部屋の隅に逃げ込んだ猫を引っ張り出すようなことは絶対にやめましょう。
可愛い飼い猫を紹介したい気持ちは分かりますが、無理強いはせずに猫が自分から近付いて来ない限りはそっとしておいてあげるようにしてください。
今回の記事でも紹介してきたように、猫はすごくストレスを感じやすい生き物です。飼い主さんが理解して猫のストレスを軽減させるようにしてあげましょう。
猫にとってストレスのない生活を送れる環境を、『猫がストレスを感じた時の行動とは?ストレスフリーな生活をさせる為にできること』の記事で更に詳しく解説いていますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
猫はストレスによってハゲができてしまうことを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
猫はとてもデリケートな動物で、環境の変化などにも弱いところがあります。特に引越しなどは、猫の心には大きな負担がかかっているかもしれません。
普段と違うことをする時などは、特にストレスを溜め込みやすいので、猫がハゲができてしまうほどのストレスを溜め込む前に、飼い主さんがストレスのサインに気が付くようにしてあげてください。