子猫が血便や血尿をした時の原因や対処法

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子猫は、免疫機能が未熟で好奇心旺盛。このような子猫特有の事情によって、血便や血尿が起きることが多いです。

便や尿は目で見えるものなのですから、その異常に飼い主がきちんと気付くことが大切。そのためには、血便や血尿について正しい知識を持たなければいけません。

「これが血尿だなんて、知らなかった……。」
「変な色のうんちだとは思っていたけれど。」

後悔先に立たずですから、今から早速、子猫の血便や血尿について一緒に学びましょう。

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子猫が血便・血尿した時の考えられる原因

血便・血尿の基礎知識を知っておこう!

血便は便の中に、血尿は尿の中に、血液(赤血球)が混じっている状態。つまり、どこかに出血があるサインです。

具体的には、血便は消化器(口→食道→胃→小腸→大腸→肛門)のどこかの出血、血尿は泌尿器(腎臓→尿管→膀胱→尿道)のどこかの出血を意味します。

血便や血尿というと、真っ赤な色をイメージするかもしれませんが、真っ赤ではないことがあります。具体的には次で説明しますね。

血便・血尿は必ず赤い!?

真っ赤であれば、血便や血尿だとすぐに気付くことができますよね。でも真っ赤をイメージしていると、気付きづらい血便・血尿もあります。例えば、出血して時間が経った血液は、赤色から黒色に変色しています。

また、出血が少量だと、見た目には赤みを感じず、便や尿の検査で血液が含まれていることが判明するケース(潜血)もあります。

潜血は、飼い主が気付くのは難しいですが、潜血以外の血便や血尿は、その特徴をきちんと理解して、見落とさないことが大切です。

血便の特徴

血便は、色や血の混じり方によって、どこからの出血なのか、おおよその検討がつきます。

  • 黒い便(タール便)の場合
    口から小腸の範囲のどこかが出血している
    ※黒色なのは血液が胃液と反応して変色したため
  • 真っ赤な血が便の中に混じっている場合
    小腸から大腸の前半の範囲のどこかが出血している
  • 真っ赤な血が便の表面についている場合
    大腸の後半から肛門の範囲のどこかが出血している

血便は、直接的な原因(誤飲した異物が消化管の粘膜を傷つける等)による出血で発症することがあります。

ただそれよりも、何らかの原因で腸炎を起こし、腸の粘膜がただれることで出血する方が多いので、血便より先に、腸炎による下痢があることが多いです。

血便の原因や飼い主がしてあげたいことを、『飼い猫に血便が出た時の考えられる原因と飼い主の対処法』の記事で更に詳しく解説しています。

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血尿の特徴

出血量が多ければ尿の赤みが増し、出血量が少なければ、ほとんど赤みのない尿となります。色水のように尿全体が赤みを帯びている場合もあれば、尿の中に小さな血液の塊が混ざっている場合もあります。

出血部位が腎臓の場合や、排泄してしばらく経った血尿の場合、尿中の血液の酸化が進み、黒っぽい色(コーラのような色)に変色していることも。

血尿とは前述の通り、血液(赤血球)が混ざった尿ですが、血液以外のものが混ざって赤みを帯びた尿が出る場合もあります。

そのような尿は、厳密言えば「血尿」とは呼ばないのですが、ここでは「赤みを帯びた尿」を「広義の血尿」として、一緒に説明しますね。具体的に、血液以外が混ざって起きる血尿(広義)には「血色素尿」と「筋色素尿」があります。

血色素尿(ヘモグロビン尿)

「血色素(ヘモグロビン)」という、赤血球の成分が含まれた尿。ワイン色や茶色をしていることが多いです。

何らかの原因によって、血管内で赤血球が大量に破壊されると(溶血)、壊れた赤血球から血色素が大量に漏れ出し、尿中に排泄されます。

筋色素尿(ミオグロビン尿)

「筋色素(ミオグロビン)」という、筋肉に含まれるタンパク質が含まれた尿。オレンジ色や赤褐色をしていることが多いです。

何らかの原因によって、筋肉が融解したり壊死したりすると、血管内に血色素が大量に漏れ出し、尿中に排泄されます。

猫の血尿の原因や飼い主がしてあげたい対処法を、『飼い猫に血尿が出た時の考えられる原因と飼い主の対処法』の記事で更に詳しく解説しています。

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子猫の血便・血尿の原因

猫の血便や血尿の原因は様々ですが、特に子猫で多い原因を紹介しますね。

血便の原因

寄生虫感染症

猫回虫、猫コクシジウム、ジアルジア(ランブル鞭毛虫)など。早いと生後3週から血便が出ることがあります。

猫パルボウイルス感染症(猫汎白血球減少症)

成猫は症状を起こすことが少ないですが、子猫が感染すると、腸炎を起こして下痢や血便になります。白血球が減少して色々な病原体に二次感染しやすくなり、命を落とすことも。混合ワクチンで予防可能です。

猫腸コロナウイルス感染症

成猫は症状を起こすことが少ないですが、子猫が感染すると、時として腸炎を起こして下痢や血便になります。命を落とすことは滅多にありません。

持続感染した場合、猫の体内でウイルスが突然変異して、猫伝染性腹膜炎ウイルスに変身するリスクがあります。ワクチンはありません。

猫伝染性腹膜炎(FIP)

猫腸コロナウイルスが猫の体内で突然変異して、猫伝染性腹膜炎ウイルスに変身した結果、発症します。子猫(1歳未満)の発症がとても多く、致死率が非常に高い怖い病気。ワクチンはありません。

異物誤飲

猫用のおもちゃを噛みちぎって食べたり、ヒモやボタンなどの異物を誤って食べたりして、胃や腸が傷付いて血便が出ることがあります。特に子猫は好奇心旺盛で色々なものを口にするので、注意が必要。

食物アレルギー

生後6か月から発症リスクが高まります。食物アレルギーを起こしやすい食材は、牛肉、魚、鶏肉、乳製品、小麦、トウモロコシ。これ以外にも様々な食材が原因となる可能性があります。

肛門の傷

硬い便の排泄(便秘後の排便など)が原因の場合が多いです。

血尿(血色素尿や筋色素尿を含む)の原因

新生子溶血

B型の母猫から生まれたA型の子猫が、生まれて24時間以内に母乳を飲んだ場合、直後に溶血が起きて、血尿(血色素尿)が出ます。

時として命を落とすことも。母猫と父猫の血液型の組み合わせに注意して交配することで予防できます。

熱中症

熱中症になると、体温上昇によって筋肉が融解して、血尿(筋色素尿)が出ます。特に子猫は熱中症になりやすいので、室温と水分補給に注意してください。

外傷

交通事故や高所からの落下などで、腎臓や膀胱、筋肉が傷ついた場合、血尿になります。子猫は、やんちゃなものの身体能力が十分でないため、事故発生率が高いです。

下部尿路疾患(膀胱炎、尿石症など)

下部尿路(膀胱と尿道)に発症する病気の総称。子猫では感染性膀胱炎がよくみられます。

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猫がなりやすい膀胱炎については、『猫が膀胱炎に!考えられる原因と対処法』の記事で更に詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。。

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ネギ類(玉ネギ、長ネギなど)に含まれる成分が、猫の赤血球を破壊(溶血)する結果、血尿(血色素尿)が出ます。

ネギ類やネギ類の煮汁(すき焼きの汁など)は決して食べさせないようにしてください。ニンニクや生姜にも同じ成分が含まれているので、注意が必要です。

子猫が血便・血尿した時の飼い主ができる対処法

子猫の血便・血尿はすぐ通院!

血便や血尿が出たら、何らかの病気と考えて、すぐに通院するのが鉄則です。特に体力や免疫力が低い子猫は、病状が急変することも多く、ちょっとしたことで命に関わる事態に陥ることも多いので、急を要します。

濃縮尿(水分が少ないため色が濃い尿)と血尿の区別が難しいケースもありますが、濃縮尿は脱水の症状の場合もあるので、色の異常に気付いたらひとまず通院しましょう。

子猫は性成熟が早く、およそ生後10か月(早いと生後4か月)で発情します。でも人や犬と違って、性成熟しても生理のような生殖器からの出血はありませんので、「血尿でなくて生理ね」なんて誤解しないでくださいね。

猫には生理がないことは、『猫に生理はありえない!出血は病気の可能性も!?』の記事で詳しく解説しています。

次のケースのいずれかに当てはまる場合は、特に急を要しますので、夜間であってもすぐに救急病院に行くこと。

それ以外のケースの場合は、動物病院の診療開始を待って速やかに通院しましょう。感染症の可能性もあるので、多頭飼いの場合は、発症している子猫は隔離する必要があります。

  • 血便・血尿以外の症状がある
  • 血便・血尿の頻度や量があまりにも多い
  • 持病がある
  • 病み上がり
  • 不妊手術(避妊手術・去勢手術)の直後(およそ2週間以内)

血便や血尿の際に、飼い主ができる対処といえば、獣医師のスムーズな診断を助けること。その具体的な方法を次から紹介します。

血便の場合は便を保管する

便も尿も診断に重要な材料です。尿は出たものを集めるのは難しいので、保管する必要はありませんが、便については、できれば保管して動物病院に持ってゆきましょう。血便が出たら、すぐにビニール袋を手につけてつかみとること。

そのままビニール袋に入れて密封してください。便のサイズは、大人の手の親指の頭ほどで十分です。常温保管の便は、排泄後30分以内に検査する必要があります。冷蔵庫に保管すれば2時間ほどは検査に使えます。

診断に重要な情報を整理する

診断に重要な情報は以下の通りです。獣医師に伝えられるように、頭を整理しておきましょう。症状が出た後で、重要な情報の全てを把握するのは難しいので、日頃から以下を意識して子猫を見守ることをオススメします。

  • 排泄行動の異常の有無
    トイレ以外で排泄する、トイレにこもっている、何度もトイレに行く、排泄の際に鳴き声を出すなど、いつもと違う排泄行動はありませんか?
  • 血便・血尿以外の症状の有無
    嘔吐、元気消失、食欲不振、発熱、呼吸異常、お腹が膨らんでいるなどの症状はありませんか?
  • いつもと違う出来事はなかったか?
    外に脱走した、高いところから飛び降りた、いつも食べさせていないものを食べたなど、いつもと違う出来事はありませんでしたか?

子猫の血便・血尿の予防法

室内飼いを徹底する

自由に外にゆける飼育環境の場合、大抵は外で排泄するので、その異常に気付くのが遅くなります。外での排泄は、他の猫や近所の方への衛生問題になります。

好奇心旺盛で免疫機能が不十分な子猫は、感染症や中毒、交通事故のリスクが特に高く、さらに縄張り争いなどに直面することは子猫の大きなストレスに。

様々な観点から、室内飼いを徹底する(絶対に外には出さない)ことを、強くオススメします。

トイレを工夫する

砂タイプのトイレを使っている場合、便や尿の異常に気付きづらいのではないでしょうか?トイレ掃除の際は、良く目を凝らして観察しましょう。トイレのタイプを変えるのもひとつです。

最近人気のシステムトイレは、尿はトレイに敷かれたペットシートに吸収されるので、色の変化に気付きやすくてオススメです。

ワクチンや予防薬で予防する

血便や血尿を起こすウイルスや寄生虫の中には、ワクチンや薬で予防可能なものもあります。ワクチンは、適切なタイミングで複数回接種する必要があります。

予防薬についても、投与に適した月齢があります。子猫を家族に迎えたら、ワクチンや予防薬について、獣医師に相談しましょう。

猫の予防接種は必ず定期的に行っておきましょう。ただ、予防接種は3種、5種などありますが、内容がどのようなものなのか飼い主さんが知らないことも多いのが現状です。

予防接種のワクチンとはどういったものかについて、『猫の予防接種を知ろう!ワクチンの種類や費用まとめ』の記事で解説していますので、飼い主さんは必ず目を通しておきましょう。

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まとめ

血便や血尿は体の不調を教えてくれる大切なサイン。見えない体の中の異常を、血便や血尿という形で見せてくれます。子猫はちょっとした不調でも、またたく間に深刻な事態に陥ることがある。

だから、血便や血尿が出たらすぐに動物病院に行くことが大切だとお分りいただけましたね。

「愛猫の便や尿がおかしい」と不安になって、このページに来たという飼い主さん。せっかく不調のサインに気付いたのですから、迷わずにすぐに動物病院に行ってくださいね。

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